経営者不在の状態が続いていたJOGGOに、「人生をかけてこの事業に挑戦したい!」とエントリーした太田真之さん。(以下、タオ) 2019年10月、晴れて代表取締役社長に就任し、まず行ったことは「ビジョンを明文化すること」でした。

そして掲げた『感動で繋ぐ』というビジョン。そこには、就任後にバングラデシュで出会った現地の仲間、そしてJOGGOを通して創りたい社会に対する熱い想いが込められています。
2014年の創業から6年目を迎えたJOGGOに新たな風を吹き込む、新社長タオさんの覚悟と想いをご覧ください!


ケイスケ こんにちは!実は僕、JOGGOの長財布の愛用者なんです。いつもお世話になっています!

 

タオ JOGGOを使ってくださってるんですね!嬉しいです。ありがとうございます!

 

ケイスケ タオさんは現在JOGGOの代表取締役社長ですが、創業者ではなく、外部から就任されたと聞きました。

 

タオ そうなんです。今年の10月に就任しました。

 

ケイスケ つい最近なんですね!ご就任おめでとうございます!

 

タオ ありがとうございます!

 

 

ケイスケ どのようにしてJOGGOに辿り着かれたんですか?

 

タオ これも運命だったのか、IKEA時代の同僚が「ボーダレスグループのJOGGOという会社で代表取締役を募集しているがどうか」という連絡をくれたんですよ。

 

ケイスケ ボーダレスグループの中でUNROOFという新規事業が立ち上がったタイミングですよね。

 

タオ JOGGO前代表の高橋さんが新規事業のUNROOFを立ち上げ、社長も務められていました。しかしやはり新規事業の立ち上げとの両立は相当難しく、JOGGOの経営者募集に至ったようです。

 

ケイスケ ボーダレスグループについては既にご存知でしたか?

 

タオ JOGGOを通じて初めて知りました。ただその後にボーダレス・ジャパン社長田口さんのTEDトークを観て、それが胸にぐっさり刺さりまして。

 

 

ケイスケ 伝説のTEDトークですよね!

 

タオ エシカルやサステナビリティにはもともと関心があって、IKEAにいた時代は自分の理想と事業内容とのギャップに違和感を感じることがありました。またサーファーとして海洋ゴミ問題に関心があり、海洋関係のNGOに10年以上所属して身として、あの内容は衝撃的でしたね。

 

ケイスケ NPOやNGOももちろん素晴らしい活動をされていますが、持続可能性やインパクトの規模には違いが出てきますもんね。

 

タオ そこですよね!ストレートに世の中を良くしようと活動していることに加えて、NPOやNGOではなかなかできないパフォーマンスをしている。単純に「すごいな!」と思い、このグループに入りたい一心ですぐにJOGGOに応募しました!

 

▼田口のTEDトークはこちら
「人生の価値は、何を得るかではなく、何を残すかにある。 | Kazunari Taguchi | TEDxHimi」

 

ケイスケ JOGGOの事業内容を教えてください。

 

タオ 基本的には鞄や財布などの牛本革製品を販売しています。JOGGO最大の特徴は、お客様ご自身でカラーのカスタマイズをしていただけることです。カラー14色の組み合わせは14の8乗通りにもなるんですよ!電卓では表示できない億を超える数字です(笑)。

 

ケイスケ 途方もない数...でも、だからこそギフト用に特化しているのが特徴ですよね。僕が愛用している長財布も、彼女からギフトとして贈ってもらいました。

 

タオ はい。「JOGGO」という社名の由来は実はベンガル語(バングラデシュ国内の公用語)から来ています。英語でいうと「fit = あなたにぴったり合うもの」という意味があるんですよ。

 

ケイスケ なるほど!まさにぴったりな名前ですね!

 

タオ それらを販売してビジネスとして成長することで、私たちには増やしていきたい人がいます。

 

ケイスケ どなたですか?

 

タオ バングラデシュにいる私たちの「仲間」です。未経験や未就学を理由に雇用を断られたり、劣悪な労働環境で働くことを強いられている人々に、安心して働ける場と安定した給与を提供することで、貧困問題を解決することをミッションとしています。

 

ケイスケ とても素敵なミッションですよね!タオさんが入られてから意識されたことはありますか?

 

タオ 僕が代表取締役選考の面談の際に、日本チームのメンバーに「ビジョンはありますか?」と聞いた時に明確なものがない印象だったので、「全員でビジョンを共有する」ところから始める必要があると思いました。

 

ケイスケ ビジョンを示す存在であるリーダーがいない状況が続いていたわけですから無理もないですよね。

 

タオ そうですよね。全員が「バングラデシュのメンバーに雇用を作り出す」という目的に一生懸命で、ビジョンのことを考えられる状況ではありませんでしたね。

 

ケイスケ その中でJOGGOのことを知りビジョンを掲げるため、バングラデシュ現地の工場に行かれたと聞きました。実際に現場を見られていかがでしたか?

 

タオ 11月中旬に行ったのですが、一人一人がキラキラと目を輝かせながらチームとして持っている一体感が半端なかったです。めちゃくちゃ感動しました!それと同時に、バングラデシュにこれだけのソーシャルインパクトを生み出しているJOGGOメンバーやボーダレスグループの先人たちに対するリスペクトも一層強くなりました!

 

ケイスケ そんなにインパクトがあったんですね!

 

タオ 行く前は、困っている人に雇用を増やすという側面のイメージの方が強かったんです。言い方は悪いかもしれませんが、救済するイメージですよね。でも実際はポジティブなエネルギーに溢れていて、本当に感銘を受けました!

 

ケイスケ そういう人たちをもっと増やしたいって思われたんですね!

 

タオ はい!「自分たちが頑張ってお客様に商品を届けたその先に、この仲間の幸せがあるんだ!これをやっていくんだ!」って改めて強く思いましたね!

 

ケイスケ 現地で特に印象に残っている方はいらっしゃいますか?

 

タオ ジョスラさんという方ですね。僕が会った、たった10日前に働き始めたばかりでした。

 

ケイスケ 工場で働き始めて間もない方に出会ったんですね!

 

タオ 幼少時に腸チフスにかかって今もちゃんと歩けない状態です。結婚して今は5歳の子どもがいるそうですが、旦那さんが蒸発してしまったそうです。バングラデシュではよくあるんですよね。

 

ケイスケ バングラデシュはイスラム教国家なので、宗教的に男尊女卑の文化が未だ根強いそうですね。

 

タオ 当時は家政婦の仕事しか当てがなかったのですが、食事や洗濯のたびに階段の上がり下がりができず、また女性として卑下されたりと身体的にも精神的にもきつく、やめざるを得なくなったそうなんです。

 

ケイスケ 心がめげてしまってもおかしくないですよね。

 

タオ そんな時にBLJ Bangladeshの工場までたどり着き、即採用が決まって翌日から働き始めたそうです。

 

ケイスケ Vol.7(11/17配信)のOPUちゃんへのインタビューで紹介した工場ですね!

 

タオ そうなんです。そんな境遇にあっても、ジョスラさんはいつも笑顔で、「こんな助け合えてちゃんと仕事ができる私は幸せだ」と言っていました。

 

ケイスケ とても強い女性なんですね。

 

タオ これは僕がこれまで聞いたことがないレベルの話だったので、かなりぐっときましたね。これらの経験から、「作り手、売り手、買い手を『感動で繋ぐ』」というビジョンが出来上がりました。

 

ケイスケ タオさんがこれから目指すことは何ですか?

 

タオ 『ボーダレスビレッジをバングラデシュに作ること』です。これはJOGGOとしてだけではなく、BLJ Bangladeshとビジネスレザーファクトリーとともにすでに構想を持って進めています。

 

ケイスケ ビレッジ、つまり「村」を作るということですよね。

 

タオ はい。現在バングラデシュで総勢725名が働く現地の工場は首都ダッカから離れているため、身体的理由や移動手段がなく働きたくても働けない人もいるのが現状です。そんな方々が働ける環境を作ることを目的としています。

 

ケイスケ 弊害を取り除いて働けるようになる人が増えるなら、そのビレッジにはすごい価値がありますね!

 

タオ 寮や学校や病院など、そこにコミュニティができより良い生活環境や職場環境、なにより仲間がいるという新たな”選択肢”を提供したいんです。ボーダレスビレッジができれば、これまでより多くの人が幸せになる。そんな環境を少しでも早く完成させたいですね!

 

ケイスケ そこにいる全員がイキイキとしている様子がもう僕には見えます!

 

タオ 僕がボーダレスを通してやりたいことは、そもそも地球が残るかどうか分からない中で、次の世代に「残せるぜ!」っていうメッセージを繋ぐことなんです。ソリューションなんかより「人」が変わることで実現できると伝えていきたいですね!

 

ケイスケ タオさん、カッコ良すぎます!僕たちに何かできるアクションはありますか?

 

タオ 本当にそうですね!よろしくお願いします!

 

タオ 『感動で繋がる』というJOGGOのビジョンにおいて、JOGGOの製品をギフトとして贈っていただけると、まずはそこに感動が生まれます。今回はバレンタインデーキャンペーンとして、通常の14色に加えてチョコレートをイメージした限定色を加えてギフトとして選んでいただけるようにしました。

 

ケイスケ シックな色が誰にでも合いそうな中で、ワンポイントのカラーが入っているのがいいですね!

 

タオ はい。一人でも多くの方にこの”感動のスパイラル”に入ってきていただき、今度は「作り手」の感動も感じていただきたいと思います。私たちもこれから『感動』がもっと伝わるストーリーを発信していきますので、そちらも楽しみにしていてください!