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Borderless Tanzania 代表 菊池 モアナ

わたしのHOPE
全ての命が祝福される 社会をつくりたい

貧困家庭に生まれたがゆえに、選択肢がなく夢を諦めざるを得ない子供たちが多く存在するタンザニア。約3人に1人の割合で15~19歳の女の子たちが妊娠をしています。授かったすべての命が祝福され、志を持つ若者が夢を諦めることなく生き生きとチャレンジし続ける姿を応援できる社会を実現します。

HISTORY

これまでの歩み

  • 21

    休学してタンザニアにて子供の退学理由の調査を行う

    調査を通して16歳で妊娠し退学した女の子と出会い、10代の女の子を取り巻く社会問題を知る

  • 22

    帰国後、未婚で大学生シングルマザーになる

    後に夫となるパートナーとの間に予期せぬ妊娠をし、シングルマザーの大変さを身をもって体験する

  • 23

    若年妊娠で退学した女の子の実態調査を行い、起業を決意

    大学卒業後、再度タンザニアに渡航し調査を行う。彼女たちに最適な支援の形を模索し、起業を決意

  • 24

    株式会社ボーダレス・ジャパンに新卒起業家入社

    新卒5人組で1000万円の軍資金をもとに事業立ち上げを経験する

  • 25

    Borderless Tanzania Limitedを設立

    生理用ナプキンの製造・販売を通して雇用を創出し、同時に「生理の貧困」の解決を目指す

わたしの物語 わたしの物語

01

なぜ会社を立ち上げたのか?

ヒアリング当時のアナ

大学時代にタンザニアで実施した「子供が退学する理由」の実態調査でヒアリングをさせてもらったアナとの出会いがきっかけです。 彼女は16歳で妊娠してしまい退学を余儀なくされ、家族からも見放されてしまい、私と出会う数か月前に自殺未遂をした経験がありました。

彼女を通して、タンザニアでは学生が妊娠すると退学となり、公立学校への復学も禁止されていたこと(2017年当時)や、学生を妊娠させた男性は懲役30年となるため身を隠して逃げてしまい、結果として金銭的支援・学歴のないシングルマザーになってしまう現状があることを知りました。

息子との日常

帰国後、私自身も後に旦那となるタンザニア人パートナーとの間に予期せぬ妊娠をしていることが発覚し、在学中に出産してから3年間シングルマザーを経験することになったのですが、周りのサポートのおかげで無事に大学を卒業することができました。

自分自身と、より過酷な環境に置かれたタンザニアの彼女たちのことを重ね、次は私が彼女たちを応援する側に回りたいと強く思うようになりました。 彼女たちが本当に必要としている支援を知るために、大学卒業後に再度タンザニアにて実態調査を行ったところ多くのシングルマザーたちが復学よりも働くことを望んでいることがわかり、起業を決意しました。

02

今の仕事の喜びは?

一番の喜びは、働く女の子たちの人生に寄り添えていると実感できることです。元々どこか申し訳なさそうにしていた女の子たちが、仕事を通して少しずつ自信をつけていく姿を見ることはとても嬉しく、ワクワクする瞬間です。

今、彼女たちには製造、プロモーション、小中学校での性教育を担当してもらっているのですが、回数を重ねるごとに自分たちでどんどん改善していっている姿を目の当たりにすると、成長しているなぁととても頼もしく感じます。 特に学生さんたちの前で一生懸命に性教育をしているキラキラとした姿を見るときには、彼女たちの最初のころの姿を思い返してうるっときちゃうときもあります。

自信をもって性教育を行うアナ

また、彼女たちの中には一人暮らしを始める子も出てきていて、私たちが理想としている「自立する喜びを感じる」という状態を少しずつ体現してくれているのかなと思うとやりがいを感じます。

まだ立ち上げの段階でシングルマザーを沢山雇っていけるフェーズではないので、今後より多くのシングルマザーたちを迎え入れて、彼女たちの生活が大きく変わっていく様子を見れる日が少しでも早く来るようにみんなで頑張っていきたいと思います。

工場で働く女の子たちと一緒に

03

次のチャレンジは?

現在立ち上げ中の、第一工場が軌道に乗ったらニ拠点目、三拠点目と工場を増やしていき、最終的にはタンザニアの各州に最低1つの生理用ナプキン工場をつくることで、全国各地のシングルマザーに対して雇用機会を提供していきたいと思っています。

また、単に雇用機会の提供というだけでなく、女の子たちが自分らしい人生を歩むためのサポートができるように福利厚生を通して、家事代行や、住居手当、奨学金、そしてコーチングなどを提供していくことで、新たな目標を持ち歩んでいく卒業生たちを輩出していきたいと思っています。

工場にてナプキンを製造する姿

また、タンザニアの若年妊娠率を下げていくためにも、性的同意や避妊についての性教育を小中学生に対して積極的に行っていくことに加えて、性教育イラストや漫画をナプキンのパッケージに同梱したりなど若年妊娠を防ぐための施策に力を入れていきたいと思っています。

ゆくゆくは、「妊娠してしまい着の身着のまま追い出されてしまった女の子たち」を受け入れて精神面のサポートも提供できる、駆け込みシェルターの運営を通して、より困難な境遇に置かれた女の子たちにもアプローチしていきたいと考えています。

UHURU (Freedom) sanitary pads

MEDIA / AWARD

メディア出演・受賞歴

PROFILE

菊池 モアナ

1995年生まれ。日本大学国際関係学部卒業。中学校で受けた平和学習の授業をきっかけに国際協力の道を志す。大学時にアフリカ・タンザニアにて「子供が退学する理由」の調査を行い、10代で妊娠し退学をせざるを得ない女の子たちの現状を目の当たりにする。その後、自身も予期せぬ妊娠をし大学生でシングルマザーになる。
新卒で株式会社ボーダレス・ジャパンに起業家入社し、若年妊娠で退学したシングルマザーが働ける場としてBorderless Tanzania Limitedを設立。生理用ナプキンの製造・販売および寄付と性教育の無償提供を行う。

わたしが働く会社