Alphajiri 代表 薬師川 智子

わたしのHOPE
アフリカ社会に 真の自信を

アフリカの農産物で、世界に通用する食品をつくる。アイディアを生み、技術を磨き、産業と文化を発展させる。貧困撲滅に貢献し、アフリカ社会の「自信」に貢献する。アフリカの人々と共に、世界の進歩と調和に貢献する。

HISTORY

これまでの歩み

  • 23

    農林中央金庫入庫

    仕事に対する自分の特性を認識

  • 26

    青年海外協力隊でケニアへ

    農村の組織化と流通の課題にビジネスでアプローチしたいと考える

  • 28

    アルファジリ起業 

    一人でできることは少ないと実感し、ボーダレスにジョイン

  • 32

    流通業から小売・加工事業に転換

    「付加価値創造」が貧困解決のキーと実感

  • 35

    調味料の加工と販路拡大に重点

    才能を生かして生きる覚悟。世界に通用する調味料の開発を目指す

わたしの物語 わたしの物語

01

なぜ会社を立ち上げたのか?

2014年に青年海外協力隊員としてケニア・ミゴリ郡へ赴任し、農家とともに暮らす中で、全く異なる文化や価値観を持つ人々とのぶつかり合いに刺激を受け、農村の生き方にひとの幸福のあり方を見出しました。

一方、貧困という複雑な問題にも直面し、私が人生で貢献すべき課題の一つだと感じました。まずは、農家が安定的・継続的に収入を得られ文化的な生活を送れるよう、農家が農業で収入を得られる仕組みをつくるべく起業しました。

幼少の頃から画家を目指してきた私が影響を受けた人物は、岡本太郎です。

「調和? お互いに頭を下げあって、 相手も六割、こっちも六割、それで馴れ合っている。 そんなものは調和じゃない。 ポンポンとぶつかり合わなければならない。 その結果、成り立つものが調和だ。」

私が十代の時に刺激を受けたこの言葉と、アフリカの地で会社を起こし、生きていくイメージがマッチしました。

「ゼロイチ」に情熱を感じるという自分を理解したのも、ケニアにきてからのことです。 なぜ銀行でも苦しかったのか、国連で働くというイメージに納得いかないのか、やっと理解できました。社会貢献への意欲は高いが、ルールに従うことがとても苦手な人間だったからです。

なら、自分の会社で社会貢献しようと考えました。 迷うことなく会社を登記し、周りに助けてもらいながらビジネスプランをつくり、貯金を使って事業を始めました。

02

今の仕事の喜びは?

これまでは「自分の能力を証明したい」という我の強い人間でした。 しかし、私はケニアで起業してから、何個ものビジネスモデルに挑戦しては大失敗しました。 事業に苦戦する中、2人の娘を出産し、子育てと経営者としての責任の重圧に苦しみ、自信を失いました。 ボロボロになった挙句、自分に降伏しました。

最近は一皮剥けて、人を育てること、組織を育てることに喜びを感じています。 ケニア人社員に仕事を移譲し、自走していくような仕組みを作っていく喜びはひとしおです。

また、散々失敗したおかげで、自分にしかない経験をたくさん積んできましたし、 現在の事業のプチ成功のおかげで、他の起業家・組織のお役に立てる経験や情報を持っています。 それを生かして、他の起業家の手助けをしたり、講演によって経験共有をさせていただき、自社の器を超えて社会インパクトを共創できる喜びを感じています。

自身の才能である「絵画」も仕事として再開しました。これまでは、絵の才能は実社会に役に立たないと苦しんできたのですが、素直に「自分の才能を利用し、その売上も社会的事業に使おう」と思えるようになりました。そんな余裕が出たのも、私を支えてくれる家族、日々成長する社員や、周りの起業家たちのおかげだと思っています。

03

次のチャレンジは?

現在、大豆・落花生を主とした農産物加工(味噌関連商品、ピーナッツバターなど)を行っています。 引き続き味噌をはじめとした調味料の開発を行い、BOP層が日常的に使う調味料の開発と販売で成功したいです。

アフリカでの農産物加工は、原料の選別から加工まで、大部分において手作業が多く、雇用にも貢献します。 農産物の付加価値・雇用創造を通して、特にアフリカの女性の機会提供に力を入れたいです。

また、第2ステップの目標として、様々な農産物と加工技術を用いて旨味調味料などの天然添加物を製造したいと考えています。 健康に良く安価な添加物として、食品製造メーカーに卸し、農産物加工のインパクト(収入向上、農産物廃棄削減)を圧倒的に上げたいです。

私が目指すのは、第一次・第二次産業への貢献を通した人づくりだけではありません。 様々なインフラ構築をとおして、コミュニティや子どもの教育に貢献したいです。 現在は、日本企業様と協働して農村コミュニティに上水設備のインストールを行っていますが、その仕組みを各農村にも広げたいと思います。

MEDIA / AWARD

メディア出演・受賞歴

PROFILE

薬師川 智子

高校卒業後、国連職員を目指して渡米。テキサス大学(UT Arlington)卒業後、2011年農林中央金庫に入庫。2014年に青年海外協力隊員としてケニアへ赴任し、現地の人々とともに暮らす中で、異なる価値観を持つ人々とのぶつかり合いに刺激を受けた。農村の生き方にひとの幸福のあり方を見出した一方、貧困という複雑な問題にも直面し、私が人生で貢献すべき課題の一つだと感じた。ゼロイチに情熱を感じる人間だという自己理解のもと、起業を決意。協力隊終了後、間髪入れずにアルファジリを起業。2017年、ボーダレスグループにジョイン。農産物サプライチェーンに関わる様々なビジネスモデルで失敗を繰り返し、現在は、貧困農村からの農産物買取と加工、卸売と小売店舗経営で事業成長している。画家としても活動。二児の母。

わたしが働く会社