
こんにちは!SAKURA Home Service代表のさきです。
今年7月よりインドに渡航し、スラムの女性の貧困問題解決をすべく、家事代行サービス事業を展開しております。
事業開始からあっという間に約5か月が経過しました。想定外のトラブルは日常茶飯事、ジェットコースターのような日々を送っています。(笑)
今回は、
・私たちが取り組むソーシャルビジネス
・事業を立ち上げてからの変化
について書きたいと思います。
私たちが取り組むソーシャルビジネスとは?
多くのスラムの女性は、学歴やスキルがないためどこにも雇用されず、メイドさんとして、1日何件も掛け持ちして生計を立てています。
低賃金、無休で働かざるを得ず、子どもを学校に通い続けさせることができず、貧困の連鎖の中にいます。
家主と対等な立場になく、人として扱われず、辛い思いをしてきた女性たちにも沢山会いました。
そんな女性たちを自社雇用し、母親としての強みである家事スキルに付加価値を付け、プロフェッショナルな家事代行サービスを提供しています。
現在は、その第一歩として、インド人富裕層家庭を対象に、掃除サービスを提供しています。
彼女たちは、ほとんど学校に行ったことがないため読み書きはできず、プロとしてのスキルもゼロからのトレーニングになります。
自社オリジナルのマニュアルに沿って、ハウスキーピングのスキルに加え、マナーや簡単な英会話もOJTでトレーニングを行っています。
(トレーニング用のポスター)
さらに、パフォーマンスと顧客満足度に応じた評価制度を作りました。評価は短期サイクルで行っており、彼女たちがモチベーション高く働ける環境を作っています。
こうした仕組みの中で、彼女たちが収入をあげ、子どもが教育を受け続け、貧困から抜け出せる未来を目指しています。
さらに、彼女たちが自立し、誇りをもって働ける社会を目指しています。
事業立ち上げを行っていく中で、ほんの少しずつですが、目の前の彼女たちが少しずつ変わってきていることを感じています。
「スーパーバイザーになりたい」
弊社のエースであり、メンバー第一号のプシュパ。
(ディワリパーティーの時のプシュパとさき。)
プシュパは元々メイドとして働いていました。
休みは月1,2回。ご飯を食べる時間も、子どもの面倒を見る時間もなく、朝6時から夜まで何件も掛け持ちして働いていました。
どんなに疲れても休むことは許されず、家主にきつく命令をされることもあり、辛い思いもしてきたようです。
「一人の人として認めてもらえない、尊敬されない。
だから、もうメイドの仕事を辞めてしまいたい」
そう思っていたときに私とプシュパは出会いました。
弊社にジョインしてから、子どもの面倒を見る時間もでき、「人間らしい生活ができるようになって幸せ」と話してくれました。
彼女は不器用な子で、正直トレーニングに時間のかかったメンバーの一人。
でも、誰よりも朝早く来て働き、休みの日でも会社のためにと皆のタオルを縫ってきてくれたり、真面目で一生懸命。
今では顧客からの満足度も高く、弊社のエース。
「私も最初はMa'am(さき)に指摘されてばかりでダメダメだったのよ(笑)」と新人メンバーに経験談を語って、モチベートするようになりました。今はスーパーバイザーを目指して頑張っています。
「子どもと一緒に住みたい」
弊社のムードメーカーのヌール。
いつもジョークを言って皆を笑わせているので、彼女がいると場がパッと明るくなります。
(ユニフォームを着て掃除機掛けをするヌール。)
彼女は二児の母。
子どもに教育を受けさせたい。でも都市部だと生活費や学費が高くなるため、小学生の長女一人のみ村に残して、村の学校に通わせています。
ヌールは元々メイドさんでしたが、相場よりもかなり低い賃金で働いていました。
弊社にジョインしてから給与が上がりました。
「子どもと一緒に住みたいと思ってるの」
この前彼女からこんな相談がありました。
給与が上がるということは、単にお金が増えるだけでなく、選択肢が増えるのです。
家族と一緒に過ごす。そんなシンプルなことも、経済的ハンデがあると、一筋縄ではいかなくなるのです。
今、まさに学校入学手続きのために動いているところです。
次のステージへ
まだまだインド事業は創業期。
1年前は、1枚のビジネスプランだったインド事業。
スラムに住む彼女たちが、自分の目の前で、日々確実に少しずつ変わっていく姿を見ていると、この事業を何としてでも前に進めて、ソーシャルインパクトを生み出していくのだという覚悟がついてきました。
実は私と現地で事業をつくっている右腕は、志一本で入ってきた新卒レベルのインド人メンバー。
経験はないけど、志は本気。彼女もめきめきと成長し、毎日あらゆる提案を私にぶつけてきてくれます。
右腕メンバー、メイドさんメンバーたち。
最高のメンバーは揃った。
沢山失敗もして、色んな仕組みができた。
2020年、さらに事業を加速させます!
水流 早貴
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