前回は、いかにしてわたしのおせっかい魂に火が付いたのかを紹介しました。小さなきっかけが、大きな志、そして夢となるのだと改めて感じております。本日は、志の実現のために、“事業を起こす”という選択をとった理由について、書こうと思います。

なぜ事業を起こす、という選択をとるのか?

志は、「誰もが生き甲斐と使命を持って生きる事のできる社会を築くこと」。(志を語っているスペシャルインタビューの記事はこちら)

これまで、認識している社会問題を介し、機会を提供し続ける事によって、実現されると考えてきました。歴史を振り返っても、人類は知恵を絞って常により快適に生きる事ができるよう成長・進化をしてきました。快適を追求する中で、問題も解決してきたのです。問題と感じそれを改善しようとするのか、快適を求めて理想の姿を描くのか。同じことだと思います。

こう言ってしまうとシンプルに聞こえるけれど、成果を出しながら活動を継続する事は、本当に難しい。そんな中、試行錯誤を繰り返しながら19歳でたどり着いた答えは、『ビジネスに紐づける』でした。

最短の実現方法として、“事業を起こす” 事を選択したのです。

―それまでお金は汚いものだと思っていた。

どうしても、お金が汚いという感覚が拭いきれずお金儲けに走る人を横目に、めんどくさくて知りたくもない世界だしもっと人間らしく美しく生きようよ。なんて思っていたわたし。

現場で泥まみれになりながら活動をする中、大きく思考がシフトしたのを覚えています。汗水たらし必死にかき集めて準備した活動費で、その中で何ができるかを考え、あっという間になくなってしまうはかなさと、不甲斐なさに愕然とした。これで何をどうできるのか。仲間と共に活動をしたその活動は勿論意義があり、実際に影響も与える事ができた。けれども、より多くの人に機会を提供し、問題を介するためには、体力が持ちませんでした。資本主義経済社会において、ビジネスは、最も効果的に活動を遂行するひとつの手段だと、気づいたのです。

ビジネスは本来、人々の役に立ち、社会に貢献する事によって、世の中に存在します。不便を便利に変える事、問題を解決する策や方法こそが、事業の本質であり、結果経済(利益)として、人も社会も潤す事ができると考えられるようになった瞬間でした。

資本仲間が集まることによって、継続してより大きな成果を生み出す事ができる。私は、そう信じています。

ビジネスレザーファクトリー(以下ビジレザ)の革製品を作るバングラデシュメンバーと。

ビジレザに所属していた2年間は、製造ーバックエンドー販売ー店舗運営ー営業など、多岐にわたって携わらせていただき、事業のダイナミクスと、可能性を身を以て体感しました。工場メンバーは、現在530人以上に及んでいます。

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