
報道関係者各位
プレスリリース
株式会社ボーダレス・ジャパン
カスタムオーダーメイドの本革ギフトブランド「JOGGO」を展開するジョッゴ株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:高橋亮彦)は、2017年8月、精神障害者の特性にフォーカスし、革職人のプロフェッショナルとして育成・雇用する初の国内工場を東村山市にオープンいたしました。従来の「障害者雇用」とは異なり、革職人としてのスキルを身につけてもらいながらも、健常者と同水準の給与で、正社員としてのキャリアアップも想定しています。現在、発達障害やうつ病、統合失調症などの精神障害をもつ5名が工場で働き、3ヶ月間、プロの革職人から指導を受け、革職人を目指します。
■工場設立の背景
①精神障害者:320万人に対して、就労率わずか約1.1%という現実
出典:厚生労働省
精神疾患を持つ人の数は年々増加傾向にあり、15年で約2倍となっています。
それに伴い、精神障害者の雇用数も増加しているものの、能力やスキルがあるにも関わらず、「単純な業務、一律の低い給与水準」という条件はあまり変化していません。多くの企業が「障害者枠の確保(注1)」が目的の採用をおこなっており、障害者を「戦力」とみなした正社員採用を行っていないのが現状です。
実際、精神障害者のうち、正社員として雇用される割合は全体の32%にしか満たず、約半数が期限付きのアルバイトでの雇用となっています。(平成25年の厚生労働省の調査)
(注1:法定雇用率達成企業の割合は48.8%にとどまっている。参考:平成28年厚生労働省)
②著しく低い給与水準
平成25年の厚生労働省の調査によると、健常者のサラリーマンの平均月収が34.5万円であったのに対し、精神障害者のそれは15.9万円にとどまっていました。
また、障がい者総合研究所の2014年の調査によると、給与に満足していない理由の1位は「希望の生活水準に足りていないから」であり、生活に支障が出ている人も多くいることが分かりました。
また、満足していない理由の2位は「今後の年収アップが期待できないから」であり、フリーワードでも「一度も給与が上がらない」「ランクアップしない」など、昇給や昇格が難しい状況に不満を抱いていることがわかっています。
③障害者というだけで「正当に評価してもらえない」
障害者職業総合センターの2015年の調査結果によると、精神障害者が職場に望むこととして1位にあげられたのは、「能力に応じた評価、昇進・昇格」でした。障害者ということで特別視されるのではなく、仕事においても正当に評価されることがやりがいに繋がるということがわかります。
以上のような背景があり、JOGGOは精神障害者がやりがいをもって働くことができる場所として、革製品製造工場を立ち上げました。
■従来の「障害者雇用」と大きく異なる点・メリット
・健常者と同水準の最低賃金→能力によってはそれ以上の給与
・職人としての技術を一から学べること
・精神障害者のマイナスと思われていた部分(細かい部分ところへの配慮/強いこだわり)を強みとして活かし働くことができる
・本人の状態に合わせた合理的な配慮 ※通院、一次休憩、小睡眠時間の確保etc..
・月一回の専門家(精神保健福祉士)のよる面談
彼らに寄り添いながらも、革職人として能力を発揮できるよう、精神障害を抱えながら働くうえで必要なサポートを完備しています。
■「障害者と健常者の壁をとっぱらいたい」 社長・高橋の思い
私は、18歳の時に交通事故に遭い、それから今に至るまで車いす生活を送っています。
もともと健常者だった私は、車椅子生活を送る中で、“障害”を感じることが多々ありました。
ある時、それは健常者と障害者それぞれの意識の持ち方によって生まれているものだと気づき、「自分自身が障害者と健常者の壁を取っ払いたい」と強く想うようになりました。
2014年に入社し、ジョッゴ株式会社でマーケティング統括や戦略立案を担当したのち、2017年に社長に就任しました。《障害者全員を社会保障の受給者から納税者に変えたい》という強い信念から、今回の障害者のための新工場設立構想をスタートさせました。
障害者をただ特別視するのではなく、配慮はしながらも、可能な限り健常者と同じように接することが大切だと思っています。新工場では、障害者も健常者と同様に、自分の仕事に誇りを持ち、社会の一員として働くことができる環境をつくっていきたいと考えています。
【JOGGO久米川工場概要】
代表者 : 代表取締役 高橋亮彦
設立 : 2017年8月
所在地 : 〒189-0013 東京都東村山市栄町3-3-2 ナズ久米川レックス1F
■カスタムオーダーメイドの革製品ギフトブランドJOGGOとは?
JOGGOは、アジア最貧国であるバングラデシュで雇用を創出し、世界に通用する革職人を育てることを目的に、2014年1月に事業をスタートしました。現在は、120名の職人がバングラデシュの自社工場で革小物を製作しています。2014年に行われたソーシャルプロダクツ・アワード2014では、バングラデシュの雇用創出という社会的な活動と商品のデザイン性が評価され、「ソーシャルプロダクツ賞」を受賞しました。
主要販路を自社のWEBサイトとしており、自分でカスタマイズできる財布や名刺入れなどの革小物を、ギフトとして提案しています。WEBサイト上では、13色のカラーを組み合わせて、世界に一つのオリジナルの革小物をデザインすることができ、特に20代〜30代の男女から人気を集めています。
【本件に関するお問い合わせ先】
ジョッゴ株式会社
高橋亮彦
E-mail:akihiko@borderless-japan.com