自らの手で明日を描ける社会を
あなたの夢、成し遂げたい志は何ですか。
私の志は、途上国の貧困削減に貢献すること、特に貧困の連鎖に巻き込まれる子ども達を一人でも減らすことです。
思い返すと、高校時代からこの想いは全く変わっていません。当時、ケビン=カーター氏の写真やダグラス=ラミス氏の著書を通して貧困問題を知り、「将来は貧しい人々の役に立つ仕事がしたい」と思うようになりました。大学時代には、「貧しくて教育を受けていないからゴミを拾って生きていくしかない」という少年の言葉を聞き、その想いは志へと変わりました。
世界には、過酷な環境で生きる子ども達やその家族が多く存在しています。同じ時代に生きる者として、同情ではなく、彼らのために、彼らとともに、困難を乗り越える行動を起こし続けていきたい…そんな想いが集まれば、きっと貧困の連鎖を断ち切る大きな力になれると私は信じています。

入社前はJICAで貧困削減のために走り続けた。
「貧しい人々の役に立ちたい」、その想いだけを胸に、イギリスの大学院で開発学を学んだ後、ODAの実施機関であるJICAに入構しました。
JICAでは、国際機関と連携した調査や研修等を実施し、その後は中米地域の円借款の案件を担当しました。JICAでしか実施できない規模のインフラ整備の案件は、相手国の多くの国民が恩恵を享受し、長期的な経済成長や貧困削減に繋がる支援だと感じることができました。相手国政府や実施機関と議論を交わす中で、「国創り」というダイナミックな仕事にやりがいを感じ、文字通り365日24時間100%で走り続けました。
また、尊敬する先輩方や信頼できるカウンターパートにも出逢い、開発に関する知識だけでなく、開発に対する考え方や姿勢も学ぶことができました。そのような機会を与えて頂いた皆様に、今でも心から感謝しています。

途上国の雇用創出をしたいと考えた時、ボーダレスと出逢った。
ここに入った理由を一言でいうと、「ビジネスを通して貧困問題に取り組みたい」という私の想いが実現できる場所だと直感的に感じたからです。
当時体調を崩し志半ばで前職を退職した私は、戦意喪失した状態で、自分がやりたいことは何だろう、と自問自答を繰り返している時期でした。違う道へ進むことも考えてはみましたが、貧しい人々の役に立ちたいという強い想いは全く消えてはくれませんでした。ただ、持続的な開発の観点から、途上国の雇用を創出できることに挑戦してみたいという関心の変化はありました。
そんな時に出逢ったのが、ボーダレスでした。これまでとアプローチ方法が異なっていたので若干の不安はありましたが、「本気で一から学ぼう」という覚悟だけはありました。失うものは何もなかったので、シンプルに自分が挑戦したいことを選んだ結果、だと思います。

CorvaからBLF、そしてバングラデシュの工場へ
入社して1年は、Corvaで店舗開発を担当しました。その後、Business Leather Factoryに異動し、現在は主に品質管理を担当しています。
具体的には、バングラデシュの自社工場で、生産した商品の品質を確認し、品質向上の為に工場に対してフィードバック等を行っています。店舗開発も品質管理も過去に経験はありませんでしたが、ボーダレスの良い所は経験したことがない業務にも積極的に挑戦させてくれる所。賛否両論あるとは思いますが、私個人としては無駄な固定観念にとらわれることなく、新しい視点で柔軟な提案ができる環境だと前向きに考えています。
社会へのインパクトを考えると、私達の事業はまだまだ発展途上。これからも途上国の雇用を拡大できる事業に取り組んでいきたいと考えています。
※このインタビューは2016年2月に実施しました
