先日、「福岡国際女性シンポジウム2016」というイベントに登壇してきました。

その時、“ウーマノミクス”の提唱者である、ゴールドマン・サックス証券副会長のキャシー松井さんが基調講演をされました。

日本株のストラテジストであった彼女は、日本経済がどうなっていくのか?どうしたら良くなるのか?を考えていく中で、女性の活躍が重要と考えるに至ったそうです。

まず、経済の成長ドライバーは、A.人材 B.資本 C.生産性の3つ。
これらの要素が向上すれば経済は上向くのだそうです。

この「A.人材」とはすなわち、「労働人口の増加」だと。
そして、この労働人口を増加させるためには、
1.出生率UP
2.外国人受入UP
3.労働力率UP

がある。

ところが、出生率の低下は世界的な動きだし、外国人受入れは日本はとても消極的・・・
そこで、「3.労働力率UP」つまり、「女性や高齢者が労働力として経済活動に参加する」ことがこれから必要になってくると。

ところが、日本では女性は出産・子育てをきっかけに会社を辞める人が多い。
ここが問題だ。逆に言うと、ここは改善の余地がある、と彼女は説くわけです。

女性が働き続ける環境をつくることこそが、日本経済の復活につながると。
ところが日本にはこの4つの誤解があるという。

<女性が仕事を辞める原因は、育児に専念したいから>
実は、女性が仕事を辞める原因は、育児や介護といったプル要因(しかたのない事態)よりも、仕事への不満や行き詰まり感といったプッシュ要因(組織の問題)の方が大きい。

<女性は産後はできれば育児に専念したい>
多くの女性は、産後も職場に復帰したいと思っている。復帰したいが、できないのが実情。

<ダイバーシティと企業収益は比例しない>
組織構成員の多様性は企業収益に直結している。

<女性の社会進出が進むと出生率は落ちる>
女性の就業率が高いエリアほど、出生率は高かった。

そんな興味深いデータが、彼女の調査結果で示されていました。

つまり、女性は仕事を続けたいと思っているし、そのことは企業にもとっても、社会にとっても、本来とても有益なこと。だから、それは実現可能なはずだ、と。

そんな話を聞きながら、この問題解決のセンターピンはどこにあるのかな?と考えるのが企業経営者である僕のいつものクセ。

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『女性の社会進出=男性の家庭進出』

それが、僕の出した結論でした。女性も働いて欲しいというつもりは全くないが、働きたい女性が働けない環境は放置すべきじゃないと。

そのために、まずは「男性の育休取得を義務とする」
それが企業・社会が変わっていくきっかけとなる最初のドライバーになれるかも知れない。

・男性が「育児の大変さを知る」ことで、女性への一人任せ意識がなくなる。
 ↓
・男性の家事参加が進むことで、女性は職場復帰がしやすくなる。
 ↓
・育児の大変さを知っている人が増えると、女性に働きやすい環境ができてくる。
 ↓
・結果として女性管理職が増え、ダイバーシティ経営が進み、さらに働きやすい環境ができる。

そんな好循環のきっかけに、男性の育休がなれるかも知れない。

そんな上手くはいかないゾと言われそうだが、世の中何でもやってみないと分からない。こういうことに挑戦することも、ソーシャルビジネスカンパニーとして、社会におけるボーダレスの重要な役割だ。


「男性の育休取得の義務化」
だけで果たして十分だろうか?
「全員5時終業」にすれば、保育園のお迎えのために早退しないといけないママとパパの働く時間の差異もなくせる。それこそが“男性の育児進出と女性の社会進出”を実現する最大の要因になり得るのでは?そんなことをうんうんと考えている。

どんなに良い取り組みもボーダレス1社がやっても社会は変わらない。
みんなが真似したくなる「理想的な企業の在り方」を提示する。
そうして初めて社会が変わる。

これが創業期からの僕らのテーマだ。

近々、とりまとめてボーダレスで実験をはじめてみようと思う。
そしてみんなに真似してもらい社会が変わっていけば最高だ。
そんな挑戦をしっかりしていきたい。