就職、進学、独立―。数ある進路の中から社会起業家への道を選んだ人が、毎年ボーダレス・ジャパンに集う。2018年4月に新卒で入社予定のメンバーに、この道を選んだ理由を聞いた。

10人目は、奥川 季花さん。「地方で暮らす日本の若者の問題を解決したい」と語る彼女は、何がきっかけで社会問題に関心を持ち、学生団体立ち上げやアルバイト、ビジネスコンテストで得た経験を活かして何を成し遂げたいと考えているのだろうか。
(聞き手 / ボーダレス・ジャパン 新卒採用担当:石川)

大災害で知った、自分が暮らす町のこと

―最初に、奥川さんがやりたいことについて教えてください。

奥川:日本の地方の若者が、様々なことが原因で豊かな生活を送れていないという状況を解決したいです。豊かというのは、お金の問題だけでなく、挑戦する機会ややりがいなども含みます。

その中でもまずは、生活の基盤である「仕事」に着目し、1人でも多くの人がやりがいをもって働き、正当な賃金を受け取り、学歴や職歴に関係なく安定して働き続けられるような仕組をつくりたいです。

―社会問題に関心を持ったきっかけは、何だったんですか?

奥川:高校1年生の時に遭った水害です。私は和歌山県の那智勝浦町という町で生まれ育ちました。周囲の影響で幼い頃から「早く働いてみたい。ばりばり働く格好いい大人になりたい」と思っていた私は、仕事も何もない地元が正直大嫌いだったんです。

でも、高校1年生の夏、その町を巨大台風が襲って前代未聞の大災害が起こりました。水が家の中に入ってきて、必死で屋根裏に逃げた友人がたくさんいました。身近な友人も命を落としました。私だけでなく町に住む多くの人が、しばらく悲しみの中で生活していたと思います。「当たり前の生活があっという間になくなる」という経験が、社会の問題に目を向けるようになったきっかけです。

―数ある社会問題の中で、地方の若者に焦点を当てたのは何故ですか?

奥川:その水害のあと、毎日ボランティア活動に出かけて泥かきをする中で「あぁ、何で今まで、この町の良さに気付かなかったんやろ。人は生きているだけで何でもできるのに、田舎ってだけで、どうして何もせんかったんやろ」と思ったんですよね。自分で自分の可能性を否定して、挑戦することに高いハードルを作っていたことに気付きました。

そして何より、皆この町のことを、良いところさえも、実はあまり知らないんだなと思ったんです。それ以降、自分も含めここに住む人たちが自分のやりたいことに挑戦できる世の中をつくること、この町に貢献することを私の一生の志にしようと決めました。

地元に貢献するため、学生団体の立ち上げへ

―それからは、どんなことをしてきたんですか?

奥川:まず興味のあることに挑戦しようと思ったので、面白そうなことは何でもやりました。会いたい起業家に会うためシンガポールに一人で渡航したり、アメリカに日本の文化を伝えにいったり。経営者や政治家、サラリーマン、先生、主婦、様々な活動をしている大人に話を聞きに行って、今まで知らなかった考えや世の中ことに出会いました。大学進学はあまり考えていなかったのですが、出会った方に「大学に行けば世界が広がる」と言われたことがきっかけで、高3の夏に進学することを決めました。

同志社大に入学してからも、面白そうな人に会うことを続けていました。1回生の夏には、地方活性を学ぶため徳島県の上勝町に1ヶ月滞在しました。そこで多くの活動家に会い、地方のことを学びました。

それがきっかけで、住み込み生活が終わってから地元に学生団体を立ち上げました。地元で何かしたいと考えている高校生と大人を繋いで、アクションに向けて話し合うイベントを運営するうちに、私たち若者を応援してくれる人が多くいることも知りました。

しかし、当時の私はマネジメントの仕方も、活動をどう進めていけばいいかも分からなくて、メンバーや周りの方には迷惑もかけたと思います。また、イベントの開催だけではこの町を何も変えられないとも思いました。

そこで、ビジネスや仕組み、人の動かし方を学ぶために京都の「知るカフェ」というカフェでアルバイトをしました。社長や先輩スタッフに多くのチャンスを頂いて、2年ほどの間に、10数店舗の立ち上げやスタッフの教育などを任せてもらいました。先輩と2人で新店舗の研修内容をつくり、全店の新人研修を行い、新規メニューの導入なども経験しました。

初めは分からないことばかりでしたが、楽しんで毎日仕事に取り組みました。いい制度ができるように朝まで皆で考えて企画書を作ったりした生活は、今でも良い思い出です(笑)。

―他には、どんなことをしていましたか?

奥川:知るカフェでのアルバイトと並行して、「みんなの夢アワード」というソーシャルビジネスコンテストの学生代表も務め、約80名のメンバーと共に新しい支部を全国に立ち上げました。皆と泣いたり笑ったり、ここでも何度も徹夜して企画を創り上げて、2月にはディズニーリゾートでコンテストを開催しました。

3回生では、臓器提供の意思表示率を上げるマーケティング活動を行う団体「SYVP」に所属していました。人々の意思を変えること、行動を変えることの難しさを知りました。YYコンテストというソーシャルビジネスコンテストでムハマドユヌス博士の前でプレゼンテーションする機会もいただきました。

色んな経験をしてきましたが、私の軸はいつも、地元に貢献するということです。そのために力になると感じたことは全部やろうと思ってきたので、チャンスは全部「ハイ」で答えることを意識していましたね

自分がやりたいことを、本当に実現するための場所

―ボーダレス・ジャパンはどうやって知ったんですか?

奥川:ネット検索で見つけました。今まで、進学もゼミもなんでも「絶対ここだ」と思ったところだけを受けてきました。でも就職先を選ぶとなった時には、なかなか「ここだ!」と思うところが見つからずにいました。

そんな時にふとソーシャルビジネスについて検索して、ボーダレス・ジャパンのサイトの文章を読んだとき、「私のやりたいことはこれだ!」と思ったんです。たしか夜中2時だったのですが、夢中でエントリーを書いて、夜中4時に送信しましたね(笑)。それくらい、ここだと思いました。

もちろん、他にも魅力的な企業はあり、そこでも学べることは沢山あると思います。しかし、社会問題をビジネスで解決している会社は、ここ以外にはありませんでした。しかも、自分がやりたいことを本当に実現するために会社で経験を積める同じような志を持った人が集まっている。そんな環境はここだけだと。

そして何より、いちばんこの先の人生が「Crazy」になりそうなのがここだと思いました。ここに入ったら、自分の人生面白くない?って(笑)。

―これから先は、どんなことにトライしたいですか?

奥川:入社までは、地元のことをもっと知って、本当の問題は何なのかを考えることに使いたいと思います。社会的なことを扱うからこそ、問題の本質を正確につかんで、戦略的に解決していくことが大事だと思います。まだまだ力不足ですが、誰よりも考えていきたいと思います。

入社した後は、志が実現できるよう、ボーダレスの事業で沢山のことを吸収して、「社会問題を解決すること」と「ビジネスをすること」の両方を学びます。そして志を実現したいです。

私は地元に関っていくこと、地方に貢献することが使命だと思っています。高校1年生のときのあの経験がなければ、何も考えずに、都会でずっと働いていて、地元になんて何も関心がなかったと思います。あの経験を忘れず、挑戦していきたいです。

―ありがとうございました。来年4月、楽しみに待っています!

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