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貧困問題とは?現状と原因、解決のためにできること

貧困問題

メディアでよく取り上げられているSDGs(持続可能な開発目標)。SDGsの17の目標のなかの1つ目に挙げられているのが、「貧困をなくそう」というものです。

「貧困」という言葉自体を耳にすることは多いと思いますが、貧困が起こる原因は何なのか、また貧困によってどんな問題が起こるのか、といったことについては、イメージが付きにくい方もいらっしゃると思います。

そこで、今回は貧困問題の現状や原因、そして解決するために私たちにできることについて書きたいと思います。

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貧困問題の現状

現在、世界中で7億6700万人、つまり10人に1人が極度の貧困状態(一日当たり1.9ドル以下で生活している人)にあると言われています。しかも、そのうちの約半数、3億8500万人が子どもであり、世界中の子供たちの5人に1人がそういった状況に置かれています。

貧困 グラフ

出典:1.貧困をなくそう | SDGsクラブ | 日本ユニセフ協会

貧困の基準は、一つではなく、それぞれの国や地域で生活していくための必要最低限の収入が得られない状況のことを言います。日本でも、シングルマザーや子供、若者の貧困などが問題視されています。

貧困状態の結果、起こる問題

児童労働

貧困状態に置かれると、様々な問題が起こります。必要な生活費がないことで十分な食事をとることができなかったり、病気になっても適切な治療が受けられなかったりすることで、飢餓や短寿命といった状況に追い込まれてしまいます。

また、家計を支えるため、過重労働や児童労働を強いられてしまうといった問題も発生します。そうなることで、子供たちが適切な教育が受けられなくなり、貧困の連鎖を生み出してしまいます。

貧困問題が起こる原因

そもそも、どうして貧困問題は起こってしまうのでしょうか?原因は、数多く存在しますが、今回はその中でも代表的なものを紹介します。

汚職にまみれた政治

汚職

途上国では、かつて植民地であった領土のまま独立する国が多く、異なる民族同士が同じ国民になることを強いられました。その際、国を統合するために独裁的なリーダーが現れ、近しい人間に利益を与え、政治基盤を形成してきました。そういった背景から、汚職という悪しき習慣が現代にも残り、一部の人だけが利益を享受し、それ以外の人々が不利益を被ってしまっています。

紛争や内戦

紛争

今でも世界中で、紛争や内戦が起こっています。原因は、民族・宗教の対立や土地・資源などの奪い合い、独裁政権への反発など様々です。紛争や内戦が起こると、多くの人々が戦火を逃れるために難民になってしまったり、子供たちが誘拐され、少年兵や性奴隷として利用されてしまったりと貧困にとどまらず、様々な問題を引き起こしてしまいます。

災害

災害

災害で家や仕事を失い、収入がなくなることによって、貧困状態に陥ってしまいます。途上国の場合、災害対策の制度や費用が不十分なことも多く、支援を受けることが難しいのが現状です。

このように、貧困の原因はコントロールができないため、自分たちの力だけでは、なかなか抜け出すことができません。

貧困問題の解決のために私たちにできること

できること

寄付

貧困問題を解決するために、世界中では多くの機関や団体が活動を行っています。ユニセフなどの大きな機関からNGOやNPO、個人で活動している方まで様々です。自分が特に支援を行いたいと思った地域や問題に取り組んでいるところへの寄付を行うことで、貧困問題の解決を支援することができます。

ボランティアへの参加

貧困問題を解決するための活動を行っている多くの団体で、ボランティアスタッフを募集しています。実際に、現地で人々と関わることで、現状を肌で感じ、問題について深く考えることができます。長期休暇や休学、転職など長期間時間が取れるときに参加できる数か月単位のプログラムから、連休などを利用した短期のプログラムまで様々です。

貧困問題を根本的から解決していくソーシャルビジネス

先述したように、貧困問題の原因は、人々のコントロールできないものが多く、貧困から抜け出せない悪循環に陥ってしまいます。そういった状況を根本的に解決するためには、貧困状態にある人々が働き、家族を養えるだけ賃金をもらい、自立できる環境を作ることが必要です。

ソーシャルビジネスと一般的なビジネスの違い

そういった環境を作る手段の一つが「ソーシャルビジネス」です。ソーシャルビジネスとは、貧困問題などの社会問題をビジネスで解決する方法のこと。

一般的なビジネスでは、市場の中で差別化できるポイントを見出して、ビジネスモデルを作り上げていきます。それに対して、ソーシャルビジネスは、社会問題が起こっている現状がどうなれば理想の状態なのかを先に明確に描き、それを実現するための手段として、ビジネスモデルを作ります。

ソーシャルビジネス

例えば、バングラデシュの児童労働の問題を解決するために、雇用を生み出しているサンデーモーニングファクトリー

シングルマザーなど、収入が少なく不安定な家庭では、子供たちが家計を支えるために働き、教育を受けられないことが多くあります。そういった問題を解決するために、現地にアパレルブランドの自社工場を作り、生活に困らない安定した給与の仕事を創出することで、子供たちが学校に通える環境づくりを行っています。

また、ビジネスマンのための本革ブランド ビジネスレザーファクトリーも、バングラデシュの都市部の貧困層への雇用創出を行っています。

雇用を生み出すだけではなく、安心して働ける環境をつくる

女性 働く

バングラデシュは、人件費が安いことを理由に、多くのアパレル企業が工場を立てています。基本的に、人を雇うときの基準は、生産効率を上げるために、若くて体力がある人を選びます。そのため、女性や障害のある人は、働きたくてもなかなか採用してもらえなかったり、採用してもらえても不当に解雇されてしまったりすることがあります。

ソーシャルビジネスは、社会問題を解決することを起点としているため、効率性よりも社会的なインパクトを重視します。そのため、ただ雇って給与を支払うのではなく、他の工場では条件的に雇ってもらえないような人を雇用したり、未就学児を預かる託児所を作って働く環境を整備したりして、社会問題を解決することにコミットしながら事業を行います。

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貧困をなくすために大切なこと

貧困問題を解決するための第一歩は、「自分事」として考えてみることだと思っています。私たちは、お腹が空いたら食事をとり、夜も安心して眠ることができます。そういった毎日を送っている私たちにとって、貧困問題は遠い国のことのように思えます。

しかし、私たちの祖父母が子供だった頃、日本も同じように戦禍にあり、食料も少なく、安心して眠れない日々を送っていたと思うと、貧困問題は決して遠い国のことではないと感じられます。「もし自分や家族がそういう状況の置かれていたら」と考え、「自分事化」することが貧困問題について考える上で、とても大切だと思います。

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