
2014年3月17日、株式会社ボーダレス・ジャパンは新たなスタートを切りました。私たちが会社の存在意義として掲げる『社会起業家のプラットフォーム』というコンセプトを具現化する最初の一歩として「社内分社化」を実施しました。
この社内分社化を機に、社会起業家の育成スピードを加速し、年間数十個のソーシャルビジネスが社内から次々に生まれる体制をつくっていきます。
社会起業家の育成というのは、ボーダレスにとって最も重要なテーマですので、2013年も「ある者には、ハンズオンで徹底的に起業家マインドを叩き込む教育をし」「ある者は、逆に野放しにして何の制約も付けずに自由に事業を立ち上げさせてみる」といったように、事業家育成のためのいくつかのマネジメントスタイルをテストしてきました。
2013年にテストしたそれらの結果を受けて改善・考案されたのが今回の新体制です。3月17日にこの新体制に移行してから1週間程が経ちますが、各事業リーダーたちが今までとは見違えるようなリーダーシップをとる姿に、「ソーシャルビジネスを量産する社会起業家のプラットフォーム」というボーダレスの理想の姿が見えてきた気がしますので、この制度について、一部公開したいと思います。
独立採算組織
社内分社化によりすべての事業チームが「完全独立採算」の組織となりました。毎月事業チーム別にPLとCFが発表され、銀行口座も事業リーダーに渡されます。これにより経理部の負担がかなり重くなり、運用コストは高くつきますが、「日々刻々と減っていく口座残高を実際に目にすることで初めて生まれる切迫感こそが、気概に満ちた真の事業家を育てる」のだと思います。
あんたがマジで社長
メンバーの勤務時間や福利厚生などの各種制度設計も事業リーダーに委ねられ、事業リーダーは独自の組織づくりを任されます。もちろん、人材採用も自由。本部の承認などいりません。自分の目と耳を信じ、己の責任で自由に人を採用できます。一般社員への利益インセンティブの設計も一任されています。独立会社の社長と同じ権限を与えられるだけでなく、独立後は社内での呼び名も「社長」となります。
3,000万円の事業資金提供
新規事業の立ち上げから社内独立会社になるまでには、3つのマイルストーンがあります。
チーム発足時に1,000万円
事業調査を始める時点でチームの通帳に1,000万円が振り込まれます。それを元手に商品やサービスを準備し、6ヵ月以内に初売上を上げなければいけません。→もし、6ヵ月以内に間に合わなかった、または資金が底をつきてしまった場合は、このマイルストーンをクリアするまでの間、戦略部分は私の直轄指示になってしまいます。
売上1円発生したら追加1,000万円
初売上が発生した時点で1,000万円が追加で通帳に振り込まれますので、それから12ヵ月以内に単月黒字を目指します。→同じく、もし12ヵ月以内に間に合わなかった、または資金が底をつきてしまった場合は、このマイルストーンをクリアするまでの間、戦略部分は私の直轄指示になってしまいます。
単月黒字で追加1,000万円
単月黒字を達成すると、拡大のための資金として追加で1,000万円が提供されます。この時点で計3,000万円が出資されたことになります。ここから12ヵ月以内に月商1千万円を目指します。→もし12ヵ月以内に間に合わなかった、または資金が底をつきてしまった場合は、このマイルストーンをクリアするまでの間、戦略部分は私の直轄指示になってしまいます。
月商1千万円で社内独立会社&社長就任
月商が1,000万円を突破したら、事業部から社内独立会社に代わり、チームの呼び名も○○事業部→○○社に、リーダーも○○事業部長→○○社長に変ります。そして、社内分社化後は「5年以内に売上10億円」をめざします。
今回行われた社内分社化で独立会社&社長に就任したのは以下の二人。
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AMOMA natural care社 吉田照喜社長
BORDERLESS HOUSE社 李成一社長
AMOMAとBORDERLESS HOUSEは、それぞれ今期10億円、5億円の売上規模となります。
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そして、
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Corva事業部 中村将人事業部長
JOGGO事業部 作内大輔事業部長
FACTORY事業部 高橋大和事業部長
の3人が次に続けと日々奮闘しています。
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各自が事業リーダーとして、大きなソーシャルインパクトを生み出すために邁進している姿が誇らしいです。他にも、Business Leather Factory事業部やBORDERLESS PEOPLE事業部なども始まる今期はボーダレスにとって種まきの1年となります。事業も人材も素敵な花を咲かせられるように、僕も全力でサポートしたいと思います。
その他にも、「全社利益インセンティブ」や「世界会議」「ボーダレス大学」「人材評価基準」「個別面談」「戦略MTG」といった独立事業体のメリットを最大限に引き出しつつも、ボーダレスグループとしての一体感・ファミリー感を損なわないための設計がたくさんありますが、あまり公開しすぎるとスーさんに怒られそうなので、このへんにしておきます。(笑)
皆さんの組織作りの参考になれば幸いです。もっと詳しく知りたい方はスーさんに連絡してみてください。まだ、今の組織には早すぎるので未導入ですが、彼が独自に考案した給与設計などは面白いですよ!