こんにちは。やまとです。

ステップ就職がスタートして一年、これまで多くの若者と向き合ってきた。今回は改めて我々はどんな人たちを対象としているのか?何を社会問題と捉え事業をやっているのか?について書きたいと思う。

多くの人は対象を何かに括りたがる。そうすることで自分が理解しやすくなるから。だけどこういったラベリングすることが難しい若者が増えている。具体例を挙げて説明しよう。

表面からでは見えずらい問題

■ケース1 (IT業 19歳男性)
ステップ就職を利用して正社員を目指していた18歳の男性が、勤務していた会社でのプレ就職(長期の職場体験)が途中終了となった。原因は欠勤や遅刻、早退が目立つのと勤務中の居眠り。最初のうちは慣れてないから疲れがでてるのかと思っていた。しかし休日明けに会社を休むこともあり、企業側からも「そこが改善しないと正式採用は難しい。」と言われていたが、その後もなかなか改善しなかった。欠勤や早退、居眠りは決まって天気が悪い日だった。

■ケース2(配送業 22歳女性)
何をやっても自信を持てない女性がいた。起こったことをネガティブに捉えてしまうところがあり、他人に向けられた言葉も自分に言われていると受け取り一人で傷ついてしまう。仕事ぶりは真面目で一生懸命、休みの日も早く仕事を覚えるために勉強するほどだった。だが、「職場で自分は嫌われている」と感じてしまい最終的には仕事を続けられなくなってしまった。

この二人が仕事を続けられなかったのは「自己責任」だろうか?

最初の男性のケースからもっと詳しく説明すると、彼は気圧の変化に敏感で、気圧が下がる雨の日や天気が不安定な日などは頭痛で夜も眠れない時があるそうだ。(気象病や天気痛と呼ばれている)それでもなんとか仕事にはいくのだが一日持たず早退したり、無意識の内に寝落ちしたりしてしまっていた。

直接の原因は分からないが、彼がこういう不安定になったのは福島から東京の児童養護施設に来てかららしい。彼は両親はいるが小さい頃からぶつかることが多かったらしく、あまりに関係性がよくなかったため別れて暮らすことになった。福島県の祖父母の下に引き取られ中学生までそこで暮らしている。

そのまま福島で暮らすつもりだったが、そんな時に東日本大震災が起きた。彼の家をあの津波が襲った。家の中まで水が入ってきて膝まで浸かったがなんとか逃げられたそうだ。その後さらに大きい波が来て家は流された。親戚の中には未だに安否不明の人がいるそうだ。このせいで福島には住めなくなり当時東京に住んでいた両親を頼ったが、やはり上手くいかず児童養護施設で暮らすことになる。

女性の方は極度と言っていいぐらい不安を感じやすく、同僚同士が職場で話をしているのを見て「自分の悪口を言ってるんじゃないか?」とか、笑い声がすると「自分が笑われているのでは?」と考えてしまう。そこで「私のこと?」とすぐに話しかけられればよいのだが、人と話すのが苦手なため一人でどんどん不安を増大させてしまう。

彼女の場合も家庭環境が複雑だった。幼少期からネグレクトを受けており家の中はごみ屋敷状態、お風呂もまともに入れず学校では「くさい」と言って皆にいじめられた。皆が彼女にとっては敵だった。それからというものどうしても周りにうまくなじめず学校にもいかなくなった。

この二人は「障害者」だろうか?

見る人によってはそう映るのかもしれないし、発達障害が起因の二次障害と捉える人もいるだろう。しかし、少なくとも本人たちはこれを障害とは思っていないし、障害者として働きたいとも思っていない。むしろ企業で正社員として働きたいという意欲もあり、若いから体力だってある。

この一見なんの問題もなく働けそうなんだけど実はある問題を抱えてる人たちが働くことで躓いてる。しかもそれが、いじめや虐待、不登校などの過去の不遇な経験や家庭環境が起因になっているケースは多い。これを「責任感がない」「意識の問題だ」としてしまうのか?「それは障害だ」とするのか?それともどちらでもないのか?ここが本当に難しい。

福祉は頼りたくない若者

彼らが医療や福祉に相談に行くと多くの場合は「病気」とか「障害」に括られるだろう。そして療養や障害者就労を勧められるかもしれない。ただその先には、自分は障害者なんだと「自己受容する」ということが待っている。その方が良いという人もいるかもしれないが、自分に置き換えて考えてみて欲しい。今までそんなこと考えたこともない人間にとってこれは簡単なことではない。その後は就労移行支援事業所に通い障害者就労を目指すというのが王道のパターンだが、これがどうしてもイヤだという人は多い。

では、彼らは普通に就職活動して面接を受けて入社した会社で、スムーズに働いていけるのか?始めから良好な人間関係を築いていけるのか?これもなかなか難しい。いきなり就職した会社がたまたま理解のある良い会社だったという確率はかなり低いだろう。

この福祉の世話になるのは嫌だ。障害者就労なんてごめんだ。だけど普通に就職すると、なぜかうまくいかない。人間関係などでいつも躓いてしまう。実はこういう人たちが働くことで苦労しているのだ。

だからこそ我々はこの問題を何とかしたいと考えている。
そんな、ボーダレスキャリアのソーシャルコンセプトがこちら。

こういう表面からは分かりにくく、なかなかラベリングがするのが難しい問題、これこそが今の日本が抱える大きい社会問題なのではないだろうか?!こういうのこそ、我々ソーシャルビジネスマンがやるべきだと私は考えている。

次回は、どのようなソリューションでこの問題を解決しようとしているのかを具体例も交えて詳しく説明したいと思う。

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