ボーダレスは現在10事業を手掛け、今も11事業目、12事業目...と新しい事業が、登場しようとしています。

ボーダレスの事業は実に多様で、一般的な枠組みに当てはめれば、サービス業から不動産業、小売業、卸売業、製造業、物流業、農業まで。小売業は、WEB通販があれば店舗販売もある。製造業では、食品や皮革製品、アパレル製品などを生産している。農業と農作物の加工もやっている。将来は、世の中に存在するほとんどの業態をやっているんじゃないか、ってぐらい、多岐に渡ります。

どんなお仕事しているのですか?と問われると、まあ大変。各業態の説明はもはやできないので、一言で「ソーシャルビジネス」です。でも、こう言っちゃうと、社会課題の解決のことを話すことになるし、「で、具体的にどんな事業を...?」となると、結局、各事業説明もすることになる...

早く誰もが知っている「ボーダレス」にしないとなぁ、と都度思う今日この頃。

ところで、各業態それぞれに特徴があり、また、それぞれに成長のキードライバーが異なります。そんな、各事業には共通性がないものかと思い、各事業の過去を振り返ってみると、いろんなことが浮かび上がる。今回は、そのうちの一つについて書きます。

ちなみに、始まりましたSEED Program / SEED Youth Program。"すぐに"か"2年以内"かの違いはあれども、広く「未来の事業家」を募集し、次々にソーシャルビジネスを創出する、という取り組みです。これから書くことは、それら事業家たちが、心しておくべきことです。

『非連続的な成長』
ボーダレスの各事業は、全てゼロから立ち上げ、成長してきました。その成長過程で、面白い傾向があるんですね。それは、連続的な成長ではなく「非連続的な成長」を何度も経ている、ということ。


ある事業の四半期毎の月平均売上高

上の図を見てもらえば、一目瞭然です。毎月同じ度合いで徐々に伸びていく成長曲線ではなく、階段状になっているのがわかります(赤線は各期間の月平均売上高)。それも、1回だけではなく何度も発生している。急激に立ち上がる事業であればあるほど、この「階段」が短期間で何回も繰り返されます。

非連続性の裏には、必ず新たな取り組み(オレンジの矢印)が存在します。それらは、それまでの成長を支えてきた枠組みから逸脱したものであることが多い。

共通するのは、

 -現状に安住せずチャレンジしていること
 -常識にとらわれない打ち手を実行していること
 -勝負どころを見極め、1点集中で突っ込んでいること

なんです。
言い換えれば、

 -常にチャレンジングな道を選ぶ
 -常識(既成概念)を疑う
 -勝負どころは「信じて」攻めきる

です。

「チャレンジングな道/常識を疑う」
事業家は、考え抜いて「自信たっぷり」に物事を進めている、ように見える場合が往々にしてあります。でも、その裏では、常に「本当にこれが最良の打ち手か?もっと良い方法があるのでは?」と疑い続けています。満足していない、といった方が正しいかもしれません。

その理由は極めてシンプルで、「成し遂げたい夢や志」と現実とのギャップを何とかして縮めたいから。結果、「これだ!」と決めた打ち手は、現在の成長をそのまま伸ばすものではなく、「チャレンジング」なものや、常識を逸脱したものだったりするわけです。それらは、誰もやったことがない未知の領域。この未知の開拓を「楽しむ」マインドも、とても大事ですね。

「信じて攻めきる」
そして、事業家は「信じる」力にも長けています。上に書いたことと相反するようですが、一度、これだと決めたら、今度は「結果」を明確にするまではその打ち手を信じ切って、「引かない」。実行中の上ブレ下ブレには、「動じない」。我慢といっても良いかもしれません。結果が出るまでは、圧倒的なスピードでやり切ることに集中します。ここでの「結果」とは、売上や利益目標の達成度という意味も含んでいますが、それ以上に大事なのは、「仮説」が正しかったかどうか、の判断。仮説とのズレを明確にすることが、成長の「押しボタン」を見出す一つの条件になるからです。

シュンペーターが生み出した「イノベーション」という概念がありますが、その条件に合致していると思います。ちなみに、これだけシナジーも何もない別々の事業に参入するボーダレスは、クリステンセンが唱えた「イノベーションのジレンマ」には陥らないはず(まだ陥るような「大企業」ではないか...笑)。まじめな理由は、「事業は「手段」であって、ソーシャルインパクトが「目的」だから」。常にソーシャルインパクトを生み出すだめに最適な事業を常に創り続けることが、ボーダレスにとって最も大切なことなのです。

やっている時は必死です
今でこそこうやって冷静に言えますが、当時を省みれば、必死に成長の「押しボタン」を探し続け、さまざまな打ち手をやりきって、ようやく「見出したんだぞっ」という感じ。決して、スマートな事業プランを描いてそれを実行したら上手くいった、なんて簡単なものではありませんでした。


真剣勝負の事業社長会議

番外編:利益率の高さ
ボーダレスの事業の傾向の2つめになってしまいますが、このように非連続な成長をしてきた各事業は、共通して「利益率」が高い、ということを付け加えておきます。
創業期も成長期も利幅がなければキャッシュフローに余裕ができず、試行錯誤を繰り返せません。利幅の大きさが、チャレンジの絶対幅を広げます。利益率については、また別途書きたいと思います。

-----------------------------------------------------------------------------------

 -常にチャレンジングな道を選ぶ
 -常識(既成概念)を疑う
 -勝負どころは「信じて」攻めきる

これらの要素は、事業家が常に心しておくべきべき指針だと思います。
特に「社会起業家」にとっては、この非連続な成長が、ソーシャルインパクトの拡大に繋がることは言うまでもなく。ソーシャルビジネスをやるなら、常に生み出し続けたいもの。

現状の延長線上にはない、夢や志、目標をなんとか実現しようとし、もしくは、延長線上だったとしても到達までの時間を大幅に短縮する。その強い「意志」を持っているが故に生み出されるのが「非連続な成長」なのだと思います。

だからこそ、常に自分たちに、問い続けます。「今のままで本当にインパクトを最速最大にできるのか?」と。各事業社長は各事業において、田口や僕は、ボーダレスという会社そのものにおいて。