座右の銘

意志ある所に道は開ける

なぜこの仕事をするか

子育てをする親が、妊娠期間からパートナーと対話・協働することで家族まるごと幸せになる、家庭発のサステナブルな社会を創るため

わたしの履歴書

1978年熊本県生まれ、愛知県育ち。弟をもつ姉として育ちました。

政治家、中小企業経営者、芸術家、会社員など、多様な生き方をする大人がいる環境が身近でした。幼少期は日が暮れるまで友達と遊び、小学生では剣道の試合で日本武道館に行き、中高校生ではバスケットボール生活に打ち込み、青春を謳歌。いつも学級委員をつとめながら、笑顔になれて学びになるイベント企画をすすんでやる、仲間が楽しんでいるかが気になる学生でした。
大学生以降は、海外ドラマやお笑い鑑賞に没頭して、文化系に一転し、華道・茶道・書道・着付けを極め、運動部だった影もないインドアになりました。

一貫して私をかたちづくっているのは「言葉の力」です。これが社会起業家の原点でもあります。

「あなたと話していると元気になる」と初めて言われた記憶は4歳の時。以降「聞く、話す、読む、書く」を自分の分身としてすべての人が伝え合い分かち合えたら、どんなに幸せだろう、と。そして、言葉は時に心をえぐる凶器にもなりうるから、大人になったら言葉の力で困っているひとを助けたいと、小学生の時描いていた夢は弁護士でした。

高校と短大は女子校でしたのでのびのびした環境で過ごせたものの、キャリア指導として最終目的がなんとなく良妻賢母に導かれることに、自分の人生を生きていない未来像だと当時違和感を覚えました。
中学英語の教員免許を取得した短大では就職後数年での結婚退職を念頭に置いた就職活動と、短大から3年次編入した大学での就職活動では文系女子に最も最後に情報がくる就職氷河期を体験しました。

英文を専攻した短大ではアメリカに短期留学し言葉は国境を超える感動をしましたし、大学の法学部に編入し、卒論で情報公開法を研究できた幸運には心から感謝するなど恵まれた学生生活の記憶のほうが多いのですが、性別が個人の希望をこえてさまざまな選択肢を狭めている現状を10代20代に痛感。このままでいいのだろうか、とずっと感じることになりました。

社会人最初の職場は個人法律事務所でした。
そこで民事・刑事・家事事件等さまざま事務を担当した中でもっとも記憶にある家族がいます。離婚協議中の夫婦のいずれもがこどもの養育を放棄していたのです。もちろんここに至る経緯もあります。個人の選択、関係者の協議が優先されることなのですが「家族とはなにか」・「結婚がゴールではない」こと・「個人の幸せと家族の幸せの双方がある人生」を痛烈に刻む出来事でした。

その後、自動車部品メーカーの法務部門に転職し、ものづくりの現場を環境法規・社内システム構築から支えることになりました。結婚、年子の産育休を経て、復職を試みたものの保活に敗れ退職に至りました。「母親だから」と無意識に過度な責任感を感じて絶対安静を医師に告げられるほどの体調不良に気づかず育児に没頭する心身のバランスを崩す経験もしました。
回復後、こどもの成長を喜ぶ幸せを実感しつつ、専業主婦として家事育児に専念する無価値観はどこからくるのか、と思っていたところ、ママ友の「私、子育てしかしてないから、自分に価値がない」「自分の好きなことが分からない」という言葉が契機となり、2015年母親むけ習い事教室を起業。年間600人が集う教室を運営しながら、次第に、自分に求められるものは、習い事というスキル・体験提供ではなく、根本にある「家庭内のすれ違いの解消」「子育てする当事者の自己理解、からの自己変容の促進」だとそう考えるようになりました。さらに、非常勤講師として7年間勤務した児童英会話教室で、良質な学びの場を保護者と協力してつくっていく経験のなかで、夫婦を土台にした家庭の平穏がこどもたちの健やかな成長にも寄与すると確信していました。

2017年末、親のがっこうの前身である #ママバラ(2018年発足当時は、 mamaライフバランスプロジェクトという名称)上条代表が、母親が私らしさを見つけて家族丸ごと幸せを実現する仲間を募集しているSNS投稿を目にして、これだ!目指す未来が同じだ!と感じた私はプロジェクトを積極的に一緒に創っていきたいとメッセージをおくり、以後、プロジェクト統括部長・静岡支部長を経て、創業メンバー・副代表としての参画に至ります。

ボーダレス・ジャパンとの出会いは、2020年4月社長の田口が出演したテレビ特集でした。ホームページを読みあさり、こんな会社があったのか、という衝撃をうけました。田口の言葉「人生の価値は、何を得るかではなく、何を残すかにある。」と伝える動画も何度も見ました。初めて見聞きするボーダレス・ジャパンの機構・視点・あり方が、不思議と私たちの居場所に、自分事に思えました。社会起業家の採用試験を経て2020年夏に、上条とともに参画しています。

親のがっこうは、家庭内の性別役割分業という思い込みにとらわれず、100家族100通りの幸せな子育て期をすごすために、夫婦から一緒に親になる出産準備プログラムです。男性女性が対立することは全くないのです。子育てをする親が「大変」という2文字の思い込みと個人の責任感に押しつぶされることなく、自分自身を大切にしながら、妊娠期間からパートナーと対話・協働することで家族まるごと幸せになる、家庭発のサステナブルな社会を実現します。

社外でも、自治体政策立案へ助言をする有識者、ジェンダーギャップ解消のための国連行事実行委員、日本最大級の男女共同参画会議・日本女性会議企画委員、母校大学校友会専門委員、ラジオパーソナリティーとして、企業活動と並行して、社会の現状を現場で体感し子育てにおける夫婦協働を促進しています。

「木を見て森を見ず」ではなくて「木を見て森も見る」視点で、持続可能な社会を家庭から言葉の力で、子育てにおけるジェンダーギャップのない社会を創っていきます。

※入社時の内容のため所属が異なる場合があります。