
クリエイティブ×ビジネスをテーマに新たなイノベーションを生むウェブメディア「FINDERS」で、ボーダレスグループ代表田口一成のインタビュー記事が掲載されました。
今回のインタビューでは、ボーダレスグループの仕組みや事業内容だけでなく、社会の現状やそれに対する田口の考えについて、深く掘り下げていただきました。
後半は熱の入った田口節も炸裂!
ぜひご覧ください。
======前編本文より一部抜粋======
―― 大変分かりやすい説明です。一方でそんな経済構造の甘い蜜を吸おうと、未だ劣悪な環境・低賃金で働かせている企業から現地の人を守るために、御社が気を付けていることや大切にしていることがあれば教えてください。
田口:こういう問題の根本的な原因は、生産者の顔が見えていないということです。先ほどおっしゃったような「現地の人を劣悪な環境で働かせて儲けてやろう」と心の底から思っている悪い人ってどれだけいるんでしょうか。消費者も素直に安いものが欲しいと思って買っているだけだし、小売店の人もできるだけお客さんに安いものを提供したいと思っているだけだし、バイヤーさんもいい材料をできるだけ安く調達しようと仕事を頑張っているだけだし、商社さんもそれを言われて、「がってんだ、頑張ります」と言ってやっているだけなんです。
みんな悪気なく良かれと仕事を頑張った結果、誰かを不幸にしているということに気付いていないのが本当の問題です。なぜ気付かないかというと、小売、メーカー、原材料商社、生産と仕事が分業していて、ほかのところでどんな人が働いているか、何が起こっているかが見えないからなんですね。
だから僕らは必ず生産から販売までを一貫してつなぐようにしています。例えばビジネスレザーファクトリーやAMOMAの運営メンバーや店舗の販売メンバーも年に1回は必ず現地に行きます。
働いている人がどういう表情でどのくらい一生懸命働いているのかを見て、自分たちがモノを売るということはどういうことかを分かっていれば、工場で働く人に「コストを下げてくれ」と言う人は一人もいなくなるんです。
そんなことよりも、どうやったら少し高い値段でも買ってもらえるかを考えて、質の高い接客をしたり、デザイン力を磨いたり、そういう付加価値を上げるような前向きな仕事の仕方へと自然となっていきます。うちの会社では誰もコストカットの話をしないですよ。
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