これまで400を超える若者をサポートしているボーダレスキャリア。その活動を通して気付いた、不遇な過去を持つ若者に必要なピースは『いい大人との出会い』でした。


企業側の採用リスクを最小限に抑えつつ若者に光を与えられる「ステップ就職」により、不安を抱えている若者が小さな成功体験を積み重ねながら正社員として就職できる機会を得られるようになりました。

彼らが将来に希望を持って生きられるようになる社会の実現のため、理念に共感する提携企業を大募集中のボーダレスキャリア社長にその燃え滾るような熱い想いを語ってもらいました。

 

今回話を聞いたのは・・・

  ボーダレスキャリア株式会社 代表取締役社長 高(はしごだか)橋 大和   ボーダレスキャリア株式会社 代表取締役社長 高(はしごだか) 大和
1981年生まれ、長崎の超田舎出身。2000年九州産業大学卒業後、コナミスポーツ&ライフ入社。その後、高校の同級生繋がりで12年にボーダレス・ジャパンへ入社。国際交流シェアハウス事業の新規物件開発担当、14年バングラデシュの雇用創出を目的とした革製品OEM事業の事業部長を経て、17年5月より若者の就労支援事業ボーダレスキャリアをスタート。

 

ライター ケイスケ   聞き手 ライター ケイスケ
大阪出身の福岡移住者。自らの社会起業経験をもとにボーダレスグループの情報発信を担当中!
 

信念は
「人の力で人は変えられる」

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ケイスケ   こんにちは!さっそくですが、インストラクターされてたことがあるんですね!?僕もやっていたことがあるので親近感が湧きます(笑)。
     
やまと   そうだったんですね。小学生から高校生までずっと野球をしていたのもありますね。
     
ケイスケ   僕もまさに小学生から高校まで球児だったので同じですね(笑)。甲子園なんか全然狙えない公立高校でしたけど。
やまと   僕も元々体も大きかったし中学ではリトルリーグでレギュラー張って、高校でも「甲子園行くぞっ!」って意気込みだったんですけど、家の事情もあり公立高校に行くしかなかったんですよね。ここで甲子園を目指すって最初は恥ずかしくて言えませんでした。
     
ケイスケ   「最初は」というと?
     
やまと   当時の野球部の監督がすごく熱く「私立高校を倒すぞ!」っていう人でした。文武両道の学校でしたが、お箸を利き腕と反対で持って左右のバランスを取らせたり、試合中もサインのない野球をやったりと、考える野球をする人でした。

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ケイスケ   サインがないんですか!?もう各自の判断に任せるってことですよね?
やまと   もちろん基本的なサインはあるんですが、自分で考えて根拠があれば盗塁やバントをやってもいいんです。ただ、なぜそこに至ったのかという理由は後で必ず聞かれました。
     
ケイスケ   ちゃんと意図を答えられればOKということなんですね。素敵な監督ですね!
     
やまと   とにかく内容を重視することを念頭に一生懸命野球に打ち込んでいたら、春に長崎大会優勝、その後の九州大会準優勝っていう結果が出たんですよ!「やったらできる」っていう、のちのボーダレスキャリアにつながる成功体験を得られた経験でした!
     
ケイスケ   その経験を基にインストラクターの道に進まれたんですね。
     
やまと   本当は野球部の監督になりたかったんですけどね。あの経験以来僕が持っている信念が「人の力で人は変えられる」なんです。その第一歩がインストラクターでしたが、僕が関われる人がジムに来る人だけに限られてしまうところに悶々としていたところで出会ったのがボーダレス・ジャパン でした。

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ケイスケ   だんだんボーダレスキャリアに近づいてきましたね。ボーダレスを知るきっかけは何だったんですか?
     
やまと   実はポストアンドポスト(POST&POST)の吉田社長が高校3年間同じクラスだったんですよ。当時のボーダレス・ジャパンでの彼の活動をFacebookでみていたのがきっかけです。そのつながりでボーダレスハウスについて知り、世界各国から来る人と繋がれることが僕がやりたかったことと繋がると思って入りました。

     
ケイスケ   ボーダレスの起業家を2人も輩出してるってすごい高校ですね!それにしても、ここまでやまとさんの根幹は「人の力で人は変えられる」の信念で一貫していますね。
やまと   ボーダレスハウスで2年やった次に、バングラデシュで法人企業からOEMの案件を手がける事業を3年ほどやったんです。でも僕の仕事は企業相手にお金と納期とクオリティの話をすることが主だったんですよね。
     
ケイスケ   やまとさんが関わりたい人に直接関われなかったんですね。
     
やまと   そうなんです!僕が働くことで遠く離れたバングラデシュに雇用が生まれて従業員にインパクトを与えられるけど、直接目の前で当事者に変化が生まれる事業の方が自分に合ってるのでは思いました。当時は養護施設を出た若者が離職によって仕事と家の両方を失い苦しんでいることを知り、この分野なら自分が伝えられるものがあるのではとボーダレスキャリアを2017年に立ち上げました。
     

「いい大人との出会い」が
「不遇な若者」の今後を左右する

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ケイスケ   さて、一貫した信念の基に始められたボーダレスキャリアですが、事業内容を教えてください。
     
やまと   いじめや虐待、不登校など「不遇な過去」を経験した若年層は、自己肯定感が低かったり、コミュニケーションが苦手で社会に出ても苦労している現状があります。こういう若者たちにいきなり就職を強要するのではなく、一つずつステップを踏んでいく「ステップ就職」というサービスを提供しています。
     
ケイスケ   徐々に徐々に、ということですね。あくまで目指すところは「正社員」ですか?
     
やまと   その通りです。「正社員を目指したい」というところがスタート地点になる人向けのサービスですね。まずは会社見学で自らの目で見て肌で体感することから始めます。僕らと一緒についていって、見るポイントなどを教えたりしながらサポートします。
     
ケイスケ   一緒に来てもらえるのは心強いですね。ステップの第一歩ですね!
     
やまと   見学の後には毎回面談をして、「今日あそこで質問できてたのすごいじゃん!」「あの質問よかったよ!」など、一緒に時間を過ごしながら小さい成功体験を積み重ねていきます。面接対策などを含めて、相手に関わり合いながら進めていくんです。
     

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ケイスケ   見学できる会社の業種ってどういうものがありますか?
     
やまと   ものづくり系の仕事や事務、配送、建設などですね。最近だと一番就職が多いのはITインフラエンジニアなんです。入社後に研修があって、未経験からでも正社員を目指せるので人気も高いですね。
     
ケイスケ   業種も多岐に渡っていていいですね。その中からどのように見学先や就職先として絞っていくんですか?
     
やまと   上記の企業の中から一人につき3社選んでもらうんですが、2社は本人の希望で1社は僕らから提案します。その時に意識しているのは「偏見を捨てる」ということですね。
     
ケイスケ   合わないかもしれない業種を勧めることもあるということですか?
     
やまと   やっぱり短い期間で相手のことを100%は知れない中で僕らが「合う、合わない」を完全に判断できないと思うんです。なので、じゃあ一回見てみよう、働いてみようっていうスタンスですね。どんどんやってみようとよく言っています。
     

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ケイスケ   その中で気に入った会社に巡り会えた後はどのように進めていくんですか?
     
やまと   選考(主に面接)後に「お試し就職期間」を設けています。実際に働く中で企業側も働く側も適合性を見ていきます。僕らもお試し期間中は定期面談など、メンターのような関わり方をしてサポートしていきます。
     
ケイスケ   なるほど!働く若者側は順を追って就職するまでのサポートにメリットがあるのが理解できました。一方、受け入れる企業側にとってのメリットは何でしょうか?
     
やまと   募集しても若者が応募してこない企業にとっては若者へリーチできること、若者の採用に慎重になっている企業にとっては「お試し就職」によってリスクを最小限にしながら若者を雇用することができることです。なので、その後の定着率も高く企業からも喜ばれています。
     
ケイスケ   それは企業にとっても嬉しいですよね。一方うまくいかないことももちろんあると思いますが、それは企業にとってデメリットになるんでしょうか?
     
やまと   採用がうまくいかなかったときは、僕らが双方からしっかりヒアリングをした上で若者はもちろん企業側にもフィードバックをします。企業としては課題に気付けるので、より若者が定着する会社になれると言っていただけます。また、企業はうまくいかなかった本当の理由を知る機会にもなるんですよね。
     

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ケイスケ   お互い耳の痛い話も、本音で突き合わせる事業なんですね。一方、雇用される若者側との関わり方はいかがですか?
     
やまと   例えば結果として3社トライした20代前半の男性です。一社目は会わずに1ヶ月で自ら辞め、2社目は3ヶ月で企業側からNOが出たケースがあります。「自分は自分」と周りとぶつかって人間関係が壊れるというタイプだったんです。
     
ケイスケ   マッチングさせる側としては頭を抱えたくなりそうですが…。
     
やまと   その時は、彼が半泣きになるくらいの面談をしました。彼の言い分だけでなく、その企業の他の従業員全員からも徹底的にヒアリングをしました。彼との面談では周りからの彼への印象や感情をしっかり伝えた上で、「これを今後どうしていこうか」という話をします。
     
ケイスケ   直面している課題を正視するのはエネルギー使いますもんね。
     
やまと   そうなんですよ。実際苦しいし酷いことも書かれているのを見て悔し涙を流していました。もちろんやり込めるとか叱るというわけではなく、課題を一緒に克服していこうというスタンスでいます。仕組みも大事ですが、人間が人間と関わる深いアプローチをひたすら繰り返しています。

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ケイスケ   やまとさんがボーダレスキャリアとしてそのように関わって、若者や企業が変わったなと思う瞬間とかありますか?
     
やまと   先程の彼で言うと、「また独りよがりになってますよね」と自分で気付いたり、同じ失敗はしないようにという発言が増えてきました。企業側は、従業員があまり言えないようなことを僕らがフィードバックで伝えるので、採用や若手の育成に対する考え方が明らかに変化したという経験はありますね。
     
ケイスケ   やまとさんのその関わり方の原動力って何ですか?
     
やまと   若者が人生うまくいくかいかないかの違いは『いい大人との出会い』なんです。その人の人生を真剣に考えて向き合ってくれる、時には厳しいことを言ってくれる”いい人”がいるかどうか。なので僕らは、「不遇な若者」と「いい大人がいる企業」をつなげているんです。
     
ケイスケ   これがやまとさんの「人の力で人は変えられる」の信念ですね。
     
やまと   もちろん「自分が相手を変える」こともあれば「自分が相手によって変わる」こともあると思っています。価値観を揺さぶられるような出会いや体験を通して自分も相手の影響で変わっていく、お互いが関わり合いながら共に成長していくことを『共成』と僕らは言っていますが、この『共成』が企業と若者の間でも起こってほしいと願っています。
     

目指すのは企業と若者の
『共成型』ネットワーク

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ケイスケ   若者の採用検討している企業を募集していると伺いました。どのような企業に来てほしいですか?
     
やまと   そうなんです。「不遇な環境で育ち働くことに不安を抱えている若者が小さな成功体験を積み重ね、安定して働き続けることで、将来に希望を持って生きられるようになる。」この理念に共感していただける企業を募集しています。
     
ケイスケ   とても素敵な理念ですね!ただ、とはいえすぐに採用が難しい企業や個人としては、どんな関わり方ができるでしょうか?
     
やまと   「サポーター」という関わり方があります。自分が在籍している会社と若者の橋渡し(つなぎ役)をしていただける方です。若者向けに個人講師としてセミナーや研修を実施したり、企業内で研修を開催していただいたりなど様々な関わり方ができます。
     
ケイスケ   もちろん採用に至るのがベストだと思いますが、若者に何かプラスになる機会を与えられるきっかけが生まれることを目指しているんですね!
     
やまと   はい!もちろん企業内での役職は問わず、ボーダレス・ジャパンやボーダレスキャリアの活動を知っている方、理念や活動内容に共感していただいている方、もしくは社会問題を解決したい、その一部になりたいと普段から思っている方に手を挙げていただきたいですね!

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ケイスケ   このサポーター制度を始めようと思った経緯を教えてください。
     
やまと   もともと「いい大人、いい企業だけを集めた企業ネットワーク」を作ることを目指して、これまで様々な企業と提携させていただきました。その中でもこれまでボランティアや別の形でも関わりたいと言ってくれた人がたくさんいたんですね。
     
ケイスケ   損得感情ではなくて心からボーダレスキャリアの活動や理念に共感してくれる人がたくさんいるんですね!
     
やまと   そんな人たちも巻き込んでいろんな角度から若者に接することができるネットワークを作っていこうという矢先に、コロナウイルスの影響で採用が難しくなってしまった企業がいくつも出てきたんですよ。じゃあ僕たちが作りたかったネットワークを今このタイミングで始めよう、となったのがきっかけですね。
     
ケイスケ   若者を積極的に採用したい企業はこれまで通り、そしてそこまで踏み込めないけど少し様子を見ながら採用を考えたい場合や、まずは個人で関わりたい時は、サポーター制度を利用するのはいいかもしれませんね。
     
やまと   そうなんですよね。あと、ケイスケさんは「産廃処理(※産業廃棄物処理の略)」と聞いてどんなイメージを持ちますか?

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ケイスケ   大変失礼ながら、劣悪とかヤバイことをやっている、という悪いイメージがどうしてもパッと思い浮かんでしまいます。。。
     
やまと   でも実際に話を聞いてみると、めちゃくちゃ環境のことを考えているし、働く社員の方たちのことも考えてるめちゃくちゃいい会社なんですよ。「環境問題に取り組む会社」というとイメージがだいぶ変わりますよね!

     
ケイスケ   確かに!「一緒に働きたい」って思いますよね!ネガティブなイメージがどうしても先行してしまう企業や業種によっては、そのイメージを変える機会になるかもしれないですね。
     
やまと   その企業の方は、「若者を採用したいし、どうせ採用するなら若い人が輝くお手伝いをしたい」と連絡をくれました。そういってくださる企業と一社でも多く『共成』していくべく活動していきたいと思っています!ご連絡、お待ちしております!
     

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最後までお読みいただきありがとうございました。

今回のインタビューは、ボーダレス・ジャパンが月に2回発信しているボーダレスマガジンのコンテンツです。

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