バングラデシュで、聴覚・発話障害を持つ人たちが働く機会すら与えられない状況を変えようと、2019年8月に立ち上がったBLJ Footwear。現地資源である牛革を有効活用し、革靴の製造を行っています。今回は、代表のKazi Maksudur Rahman(以下、OPUちゃん)に「事業の使命とビジョン」を聞きました!

 

ケイスケ OPUちゃん、はじめまして!
OPUちゃん はじめまして!今回は取り上げていただいてありがとうございます。とてもビッグなことでワクワクしています!
ケイスケ OPUちゃんはボーダレスグループの中でも、バングラデシュを拠点とするBLJ Bangadeshに所属していますよね。まずはBLJBangladeshについて教えてください。

OPUちゃん BLJBangladeshは現在5つの事業を展開しています。

(1)貧困に苦しむ人々に雇用機会を提供するために、牛本革製品の製造を行うBLJ Bangladesh corporation
(ビジネスレザーファクトリーJOGGOの商品を製造)
(2)児童労働僕別を目指し、アパレル製品を製造するBLJ Apparel(Sunday Morning Factoryの商品を製造)
(3)読み書きができない人々に雇用機会を提供するために、製品の検品を行うBangladesh Leather Inspection
(4)質の悪い教育を受けたために卒業後も就職が難航する人を対象にスキルアッププログラムを提供するBLJ Career Academy
(5)聴覚・発話障害を持つ人々に雇用機会を提供するために、革靴の製造を行うBLJ Footwear。

movieBLJ Bangladesh corporrationが商品を製造しているビジネスレザーファクトリーのオフィシャルムービー

 

ケイスケ OPUちゃんは(5)BLJ Footwearの代表なんですね。バングラデシュは最貧困国の一つとも言われ、現在も貧困問題や格差問題が深刻と聞きますが、実際はどうなんでしょうか。

 

OPUちゃん バングラデシュは失業率が非常に高く、特に未就学者・女性・障がい者などは差別され、他の職場や工場では採用してもらえない現状があります。

 

ケイスケ その中でもBLJ Footwearでは雇用の基準に特徴があると伺いました。

 

OPUちゃん そうなんです。BLJ Footwearでは、他の工場では雇用を断られてしまう人々に働く機会を提供しています。

ケイスケ 他の工場で働くことができないとはどういうことでしょうか?

 

OPUちゃん 聴覚・発話障害を持つ方々は「コミュニケーションを取りにくい」という理由から、雇用を敬遠されてしまいがちなんです。例えば、手足が動かない方や目が見えない方は、見た瞬間にそうだと分かりますよね。働くのに身体的制限がかかってしまい、健常者と全く同じ環境・条件で働くのはどうしても難しくなってしまいます。

ケイスケ でも聴覚・発話障害は見た目だけではわからないということですか?

 

OPUちゃん はい。聴覚・発話障害を持つ方々は、確かにコミュニケーションをとるには工夫が必要ですが、モノづくりなどの分野においては全く問題なく働くことが出来るんですよ。

 

ケイスケ それなのに「障害者」とひとくくりにされ、門前払いされてしまう...。そんな人たちに働く機会を提供したいと思ったんですね!

 

OPUちゃん その通りです。働く上で何も問題がないのに、「障害者」に分類されて社会から淘汰されている。そんな彼らの状況を変えたいと思ったんです。

 

ケイスケ そこまで彼らに思いを寄せるのはなぜですか?

 

OPUちゃん バングラデシュにもいくつか、障害を持つ方を積極的に雇用する団体や組織はあります。ただ彼らが「障害者」としているのは、目が見えなかったり手足が不自由だったりと、見てすぐに分かる身体障害者の方々です。

 

ケイスケ 確かに、聴覚・発話障害を持つ方は話してみないと気付きにくいですよね。

 

OPUちゃん そうなんです。だから、最初は問題なく面接に進むのに、いざ雇用する段階で聴覚・発話障害を持っているとわかると、雇用してくれないケースばかりなんです。

ケイスケ 働くとなると障害者だからと断られ、サポートを受けるときには、見えない障害だから支援してもらいにくい。まさに社会から取り残されている状態ですね。OPUちゃんがその問題に気づき、動き出し出したきっかけはなんでしょう?

 

OPUちゃん BLJBangadeshに所属していた時、革製品を製造する工場で3名の聴覚・発話障害者の方と一緒に働いていたんです。その時、彼らが作った製品のクオリティが、周りのメンバーが作ったものと全く変わらず、とても素晴らしかったんです。

ケイスケ モノづくりにおいて、聴覚・発話障害は全く問題にならないということを目の当たりにしたんですね。

 

OPUちゃん そうなんです。そのクオリティの高さには本当に驚かされました。私たちは彼らの才能を無駄にしている。だから彼らの才能を最大限発揮できる場所を作りたいと思い、BLJ Footwearを立ち上げたんです。

 

ケイスケ 素晴らしいですね!今はシューズのサンプルを作っている段階と聞きました。

 

OPUちゃん はい、現在ビジネスレザーファクトリーで販売しているシューズは、バングラデシュの他の提携工場に作ってもらっていますが、今後は私たちがすべて作っていきたいと思っています。

 

ケイスケ BLJFootwearが目指す社会について教えてください。

 

OPUちゃん 現在バングラデシュでは100万人がこの障害に苦しんでいます。2020年までに80〜100人、そして5年以内には1,000人の聴覚・発話障害を持つ方々に雇用を創出したいですね。

 

ケイスケ それが実現できれば、大きなソーシャルインパクトになりますね!まだ事業スタートしたばかりではありますが、BLJ footwareで働くメンバーに、入社前後で変化はありましたか?

 

OPUちゃん ウジョルというメンバーがいるのですが、彼は生まれつき聴覚障害と発話障害を抱えています。彼は家族に頼らず自立しようと、働く場を探していましたが、いくつもの工場で断られ、BLJBangladeshにたどり着きました。彼に話しを聞くと、「ここに来る前は自分が自立することで精いっぱいだったけれど、今は自信も持て、稼いだお金で家族を養うことができているのでとても感謝している」と話してくれました。

 

ケイスケ OPUちゃんのお話しを聞いていると、強い想いを感じました。

 

OPUちゃん ありがとうございます。私はメンバーの人生を背負う覚悟を持っています。彼らのためにもどんどんオーダーを受けていきたいですね。

 

ケイスケ まさに社会起業家の精神ですね。

 

OPUちゃん これからも仲間とともに一つ一つ丁寧に、クオリティの高い商品を提供し、ソーシャルインパクトを拡大させていきます!みなさん、僕たちのシューズと今後を楽しみにしていてくださいね!

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最後までお読みいただきありがとうございました。

今回のインタビューは、ボーダレス・ジャパンが月に2回発信しているボーダレスマガジンのコンテンツです。

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