
社会問題をビジネスで解決したいという思いをもつ学生が集い、ソーシャルビジネスのアイデアをかたちにするBORDERLESS YOUTH CAMP(以下:BYC)を12月7、8日に開催しました。
社会問題解決を志す学生さんたちの熱い2日間に密着しました。
社会問題への思いを表明する志ピッチ
BYCの最初のプログラムは、一人ひとりが自分が解決したい社会問題となぜその問題に取り組みたいのか(WHY ME)を発表する「志ピッチ」です。
途上国の貧困問題や環境問題、差別・偏見、教育問題など解決したい社会問題について、問題意識をもつようになったきっかけや行ってきた活動などを発表します。
さまざまな問題に関心を抱き、熱い思いを話す仲間たちに興味津々です。
社会問題の現状と理想を明確にするソーシャルコンセプト講義・作成
続いては、代表たぐっさんによるソーシャルコンセプト講義です。
ソーシャルコンセプトとは、誰のどんな社会問題を、どのように解決して、どのような社会を実現していくのかを描くフレームワークで、ソーシャルビジネスのビジネスプランの軸となります。
講義を通して、ソーシャルコンセプトについて理解ができたら、早速ソーシャルコンセプトを作成していきます。
初めて目にするフレームワークと格闘しながら、社会問題について自分なりに徹底的に考えます。そして、作成したソーシャルコンセプトに対して、みんなでフィードバックを行い、再びブラッシュアップをしていきます。
フィードバックを受け、さまざまな視点から問題を捉え直し「現状の何が課題なのか、理想の社会像はどのようなものか」について必死で考えます。
自分のソーシャルコンセプトを作成するだけでなく、同じグループのメンバーの壁打ち相手となり、助け合いながらプランをブラッシュアップしていきました。
そうして、漠然と抱いていた問題意識が少しずつクリアになっていき、最終的には全員ソーシャルコンセプトを完成させることができました。
先輩の起業家に問いをぶつける座談会
1日目最後のプログラムは、新卒でボーダレスに入社し社会起業家になったメンバーとの座談会です。
ホームレス問題に取り組むRelightの市川さんと日本国内の難民問題に取り組むピープルポートの青山さん、たぐっさんと副社長の鈴木も座談会に参加しました。
「なぜソーシャルビジネスという手段を選んだのか」などさまざまな問いを真剣にぶつけていました。
具体的なビジネスモデルに落とし込むビジネスコンセプト講義・作成
2日目のプログラムは、ビジネスコンセプト講義と作成。前日ヒートアップしすぎて若干お疲れ気味でしたが、講義が始まると熱心にメモをとり、ビジネスプランの作成に挑みました。
ビジネスはほとんどのメンバーが未経験。分からないことも多いなか、頭をフル回転しながらプランに落とし込んでいきます。
そうして、何とか関心のある社会問題を解決するビジネスプランを完成させることができました。
社会問題に取り組もうとする人が集う意義を体感した2日間
そして、プログラムの最後は学びの振り返りです。
「難しかったし疲れたけど、すごく楽しかった。」「漠然としていた問題意識がクリアになった」といった声が多くありました。
また、多くの参加者が口をそろえたのが「社会問題への意識をもつ仲間に出会えたことが嬉しかった」ということでした。
社会問題について考えることは、問題の大きさに圧倒されたり、周りからの理解が得られず孤独を感じたりと、時に精神的な負担を伴うこともあります。
しかし、今回ここに集ったメンバーは分野こそ違えど、社会問題を解決したいという同じ気持ちをもち真剣に取り組む同志たち。
社会問題について熱く語り合い、お互いのためにアドバイスをしあえる仲間との出会いに大きな価値を感じられたようでした。
社会を良くしたいという思いをもつ人が集い、ギブの精神でアドバイスを送りあうボーダレスの起業家たちと同じ姿を見たような気がしました。
思考をフル稼働して徹底的に社会問題に向き合い、解決するための方法として一つのカタチをつくる。そして、社会を良くしたいという仲間が集うことの意義を体感する2日間となりました。
社会問題に向き合ってきた学生に「新しい選択肢」を
今回は主に2024年卒業予定の3年生が参加していました。
ある学生さんは「今まで社会問題に関する活動を一生懸命行ってきたけれど、就職活動の時期を迎え、周りの人と同じように就活をする自分に違和感があった。だから、本当はどうしたいのか、自分の気持ちを確かめるために参加した」と話し、同じような思いをもつ学生さんがほかにもいました。
せっかく熱心に取り組んできた社会活動をこのまま終えていいのか。だからといって、ビジネスの経験もない状態で事業を起こすことはハードルが高い。そもそも、起業がしたいわけではなくて、社会問題を今までにない方法で解決したい。
そんな学生さんたちの本音を聞くなかで、私たちボーダレスの役割をもう一度考え直しました。
ボーダレスの役割は社会問題を解決したいと思う人に「選択肢」をつくっていくことです。そのため、今まで「社会起業家」という選択肢をつくってきました。
しかし、ビジネスの経験の少ない学生さんに「起業家」という選択肢は少しハードルが高い。だから、「起業家」ではなく、新規事業開発という「はたらく選択肢」をつくることにしました。
今まで懸命に社会活動を行ってきた学生さんがソーシャルビジネスの新規事業開発という枠組みを経験することで、「起業家」だけでなく、オペレーション構築やマーケティングなど専門領域をもちながら社会問題解決に取り組むというキャリアを歩んでいくことができるようにします。
今まで新卒向けに行ってきた起業家募集をアップデートし、ソーシャルビジネスの新規事業立ち上げを行うスタートアップスタジオメンバーの募集を2023年1月より開始します。
社会問題解決のために走り回ってきた学生のみなさん、ボーダレスのスタートアップスタジオで、さまざまな社会問題を解決する事業をバンバン立ち上げていきませんか?
みなさんのエントリーをお待ちしています!!

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