
みなさん初めまして、この春からビジネスレザーファクトリ―(以下ビジレザ)に新卒で入社しました、出村萌香です。
まずは、読んでくださりありがとうございます!
私は現在、ビジレザという環境でバングラディシュにおける雇用創出事業拡大に向けて、日々奮闘しています。
今日は、私がここに至るまでの経緯や理由、そしてこれからについて書いていきたいと思います。
原点
わたしの原点は、高校時代の部活の顧問だった先生が青年海外協力隊としてフィジー共和国(以下フィジー)に行ったことがきっかけでした。顧問だったこともあり、とても良くして貰っていたのですが、ある日突然、ほんとうに突然彼はフィジーに飛び立っていきました。(笑)
その後、フィジーからも連絡を貰っており、送られてくる写真やメッセージの中に沢山の幸せが詰まっていて、国を超えて誰かのために活動するということに、漠然と憧れを持っていました。これが最初のきっかけです。
学生時代に見たもの
大学は外国語大学に進み、世界共生を目的とした援助活動や社会活動を扱う学部を選択しました。その中でも特に貧困問題を扱うことが多かったこともあり、気づくと調べている自分がいました。そこで大学の春休みや夏休みをいっぱいに使って、とにかく様々な国へ行き、それぞれが抱える貧困問題にアプローチすることを行っていました。(それがボランティアとしての時もあれば、NGO、企業のインターンとしてなど、様々でした。)
(スタートアップ企業が集うスタジオ。彼らにピッチを叩き込まれました。)
その中でも、機転となった出来事があります。それはアフリカのルワンダという国に行った時のことです。ルワンダはICT立国といわれており、AIやIoTの先端テクノロジーを駆使したビジネスが次から次へと生まれるなど、急速に経済成長を遂げています。街並みを見てもゴミひとつなく、政治的に安定しているために治安がとても良い国でもあります。しかしその一方で、1994年に起こったジェノサイドという負の歴史を抱えていたり、首都を離れるとスラムが広がっていたり、首都の中にも職を得られず不法居住地で極貧な生活を送っていたりと、ひとつの国の中にまったく別の景色が存在しています。
わたしは首都から少し離れた場所にあるスラムに足を運んだのですが、そこに暮らす半数以上の人は決まった仕事を持っておらず、その日稼ぎの仕事をするか、仕事自体がなかったりと、今日1日を生きることで必死という生活を送っています。わたしはスラムの中でも仕事を持っているシングルマザーの家に通わせて貰っていたのですが、仕事から戻るとモノが無くなっていることが日常茶飯事のように起きていました。例えば、鍋とか食材とか、仕事道具まで。必死に働いて買ったものも、一瞬でなくなってしまうことが当たり前になっていました。それも、この家族だけでなくスラム全体で、モノを奪い合うような状況でした。普通だったら怒りややるせなさを感じるはずなのに、その時母親から出できた言葉は、「みんな生きるためだから、仕方ない。」でした。自分も仕事がなかったときは、生活のために盗みをしたこともあったと。でも働けない以上は、そうするしかなかったと。明日も仕事があるというだけで、私はずっと良いほうだと言いました。
わたしはその言葉を聞いたときに、「仕方ない」で終わってしまうことがものすごく悔しいなと思いました。働けずに、その日を生きることに必死で、結果モノを奪うという選択肢にたどり着いてしまう。そうじゃなくて、まずは働くところからはじめて、仕方ないのその先の社会を自分が創りたいと思いました。奪い合いではなくて互いに思いやれる社会を創りたいと思いました。こうして、雇用創出を通じた貧困問題の解決に尽力しようと決めました。
(一緒にインターンをしてくれたメンバーと)
ビジレザに決めた理由
帰国後、わたしは雇用創出事業を行う団体や企業をいくつか探し、知り合いに繋いで貰ったり、インターンをさせて貰うこともありました。実を言うと、ビジレザも最初はアルバイトとしてジョインしたのですが、そのうえでビジレザに行きたいと思った理由は2つあります。
まずは、ビジレザが目指すもの。ビジレザには、「世界中の働くを楽しく」というビジョンがあります。働きたくても働けない人々が、安全かつ安心できる労働環境で、安定的な収入を得ることでき、仕事にやりがいや誇りを持ちながら、楽しく「働く」ことができる社会の実現を目指しています。
この「楽しく」というワードが、私の中ではすごく印象的でした。ビジレザにはビレッジ構想というものがあり、工場のほかに食堂や学校、病院などを併設したひとつの大きな村のようなものを共創しています。体に問題が生じたら、病院で治療を受けられるように、子どもが学校に通えるように、きちんとご飯が食べられるように、と。働くことができても、生活するというのはまた別で、医療や子どもの教育など働くこと以外に問題を抱えているケースも少なくありません。それがビジレザの場合は雇用創出に加えて、彼らの生活を含めた環境整備も行っています。「働く場所」を超えて、「安全に、そして楽しく働ける場所」までをも提供していることにとても魅力を感じました。
また、ビジレザは販売において事業背景は一切出していませんでした。同情で買ってもらうのではなくて、商品の良さで買ってもらえるように。事業を継続させる意味でも、バングラディシュのメンバーが自分たちが創り出すモノに誇りとやりがいを持って働くという意味でも、そして商品を購入してくださるお客様が、背景を知ったときにもっと喜びが増すという意味でも、ビジレザの事業は関わるすべてのひとに思いが馳せられているなと感じました。これが自分にもできたら、自分が目指す社会も創れるのではないかと思い、ビジレザに行こうと思いました。
これから
ビジレザは事業背景を出さないと書きましたが、最近はそれが少しずつ変わって、事業背景を知ってもらえるような取り組みを考えていたりと、また新しいビジレザが始まるような気がしています。だからわたし自身も、ここからたくさん吸収して、変化を楽しみながら走りたいと思います。そして、常に感謝することを忘れず、相手の幸せの中に自分の幸せを見いだせる人になりたいと思います。
(入社2日目に書いたと to be と to do )
だいぶ長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。
少しで誰かのためになっていたら、嬉しいです!