プレスリリース

2018年3月2日
株式会社ボーダレス・ジャパン

「ソーシャルビジネスで世界を変える」株式会社ボーダレス・ジャパン(東京都新宿区、代表取締役社長:田口一成)は、グアテマラの先住民族が抱える差別・貧困問題を解決するエシカルファッションブランド「ilo itoo」(イロイト 代表・大久保綾)をグループ企業に迎えることで同意し、株式を100%出資しilo itoo株式会社を設立することで契約を締結した。

ボーダレス・ジャパンはilo itooに、資金・人材・これまでのビジネスで培ったノウハウを提供。ilo itooは事業で培った独自の裁縫技術・販売のノウハウ等をボーダレス・グループに還元することで、グアテマラだけでなく世界各国の差別・貧困問題の解決に貢献できることから、今回のグループ加入が実現した。

ilo itooとは

「グアテマラの伝統産業を守り、女性が差別・偏見なく活躍できる社会をつくる」というビジョンのもと、青年海外協力隊の家政隊員として婦人グループへの技術指導や商品開発に取り組んでいた大久保綾が、2012年にファッションブランドとして立ち上げた事業。

グアテマラには植民地時代から虐げられてきたマヤ民族が多く存在し、マヤ民族というだけで差別や迫害をされてきた。また、男尊女卑が根強く残るため女性の地位が低く、教育を十分に得られずに貧困やDVに苦しんできた。

マヤ民族女性の差別・貧困問題の解決を目指すilo itooは、彼女たちが潜在的に持つ色彩センスと高度な技術に着目。マヤ伝統の手織物をリメイクしてつくるアップサイクル商品の製造・販売を主な事業としている。

ilo itooの色鮮やかな手織りスカートは、日本の30代40代の働く女性に好評。各地の百貨店や展示会の他、インターネットでも販売している。

■世の中へインパクトを与える存在になりたい

ilo itooは約6年間個人事業として売上や認知度を広げてきたが、各村に伝わる伝統工芸を掘り起こし、社会問題をより速く解決していくために次のステージを模索していた。そんな中、世界各国で事業を展開してきたボーダレス・ジャパンの存在を知り、協力を打診。グループで培ってきたノウハウを学び、さらなる事業拡大を目指す。

「途上国のもの=エスニック・安かろう悪かろう」のイメージを脱却し、”マヤの手織物=高価な物”という認知を確立することで、より高度な技術を持つ女性が正当に評価され適正な収入を得られる仕組みをつくることを目指している。

ilo itoo 代表・大久保綾 コメント

ボーダレス・グループメンバーの志の高さや、人と人とで助け合いながらビジネスを通じていい社会を作っていこうという精神に共感し、ボーダレス・グループの一員になることを決めました。

グアテマラの人々と関わる中で、大事にしてきた根っこにある想いは「ものづくりを通して人と人をつなぎ、幸せにしたい」ということでした。そんな喜びを通じてマヤの女性たちが経済的にも自立し、家庭や社会に還元できる幸せのサイクルを作っていきたいと考えています。

そして、このビジネスモデルを世界に広げていくことで、世界中の女性たちが女性としての尊厳が守られ、自立した生活が送れるようにしたいと思っています。

ボーダレス・ジャパン 代表・田口一成 コメント

世界には様々な社会問題が存在していますが、それと同じくらいその問題解決に取り組む社会起業家たちがいます。彼らは皆、その素晴らしいアイディアと仕組みで一人でも多くの人を救いたい、世界中に貢献したいと思っています。問題は、彼らのその想いが実現される仕組みがないことです。

大切なのは、その社会ソリューションが世界に広がることです。“より良い社会をつくる”という共通理念のもとに、社会起業家たちがファミリーとして集い、国境を越えてその資金・ノウハウ・人材の全てを共有する共同体をつくる。

そうすることで、ある国のある起業家が開発した一つのアイディアが、このファミリーグループの起業家たちを通して瞬く間に世界中に広がっていく。それが、ボーダレスの社会アプローチです。一人でも多くの本物の社会起業家に参加してもらい、世界を変えるスピードをどんどん加速していきたいと思います。

■ilo itoo 会社概要

会社名:ilo itoo株式会社
所在地:福岡県福岡市東区多の津4-14-1
設立:2018年3月予定
代表取締役:大久保 綾
事業内容:マヤ民族の伝統手織物をリメイクしたアップサイクル商品の製造・販売事業
WEB:http://iloitoo.jp/

■ilo itoo 代表・大久保綾 プロフィール

1982年福岡県生まれ。学生時代に服飾を勉強し、図書館でふと手に取った、グアテマラ・マヤ伝統衣装の本に感激し、グアテマラへ飛び立つ。マヤ先住民女性たちが織り成す極彩色の世界に魅了されると同時に、それと背中合わせにある貧困の現実に衝撃を受ける。
社会人になり、グアテマラへ短期留学後、青年海外協力隊の家政隊員として2年間グアテマラに赴任。その後マヤの女性たちにデザインやアイディアを提供し、雇用の機会を作ることを決意し、ilo itooを設立。
「女性でも、子供がいても、経営はできる。」という田口の言葉に勇気をもらい、ボーダレス・グループに加入し、ilo itoo株式会社の社長を務める。

■株式会社ボーダレス・ジャパンとは

ボーダレス・ジャパンは「ソーシャルビジネスで世界を変える」ことをめざし、社会起業家のプロフェッショナルが集うプラットフォームカンパニーとして2007年3月に田口一成が創業。
「差別偏見」「貧困」「環境問題」などの社会問題を解決する18事業を8か国で展開し、2016年度の売上は33億円。
2017年3月に発表した新体制においてボーダレス・ジャパンは持ち株会社制へ移行し、グループ各社のバックアップ機能(戦略/マーケティング/クリエイティブ/PR/人事/労務/経理/法務/ファイナンス等のサポート)を担当。グループ企業のビジネスモデル・アイデアを世界中に広げることで、世界各国の社会問題解決の加速をめざす。

【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社ボーダレス・ジャパン
広報担当 内山 
E-mail:info@borderless-japan.com
TEL:03-5227-6980