
初めまして、ボーダレス・ジャパン 18卒内定者の小野悠希です!
今日は、私がミャンマーで調査してきた現地のオーガニック事情についてまとめてみたいと思います。
と、その前に少しだけ自己紹介をさせてください。
私は「小規模農家が複合高付加価値農業で十分な収入が得られる仕組みをつくり、低収入ゆえに家出や出稼ぎをする農家やその家族を減らしたい」という思いから、ボーダレス・ジャパンに入社することを決めました。
最初は、そう思ったきっかけであるカンボジアで事業を始めたいと考えていましたが、BORDERLESS LINKが有機農業を始めたと知り、一緒にモデルをつくり世界に広げたいと思うようになりました。
そして9月、実際にミャンマーに渡航し、現地のオーガニック事情を聞き込み調査してきました!
結論から言うと、ミャンマーのオーガニック需要は私が予想していた以上に大きなものでした。
生産者も消費者も、みんな知っている「農薬の危険性」
農家は実際に農薬を使用する人なので、野菜にどのぐらいの量の薬が使われているかを知っています。それらがどんな風に健康に被害を及ぼすのかは知らなくても、体に良くないということはみんな知っていました。
(聞き込み調査をした村の農家たち。お土産にドラゴンフルーツをいただきました)
中には、自分と自分の家族が食べる野菜だけは有機栽培をしているという農家も。ですが、大勢は有機栽培のやり方を知らず、知っていても高く売れるマーケットがないので農薬を使っているのが現状でした。
では、消費者は有機野菜についてどう考えているのか。野菜を売っている市場にも聞き込み調査を行いました。
(聞き込み調査をしたニャウンシュエの市場。毎日、朝早くからたくさんの野菜が売られている)
私が調査をしたのは、LINKの拠点地であるニャウンシュエというところ。都会のヤンゴンやマンダレーに比べると富裕層の割合が少ないので、まだまだ有機野菜の需要は小さいだろうと考えていました。
しかし、ニャウンシュエの市場で野菜を売っているお母さんたちからは「ここで売られている野菜はみんな薬をいっぱい使っている」「あんまり食べたいと思わないけど、これしか選択肢がないので食べている」という声が。もちろん全員ではなく、「薬を使っているのは知っているけど洗えば大丈夫」という人も一定数いました。
私が一番驚いたことは、たまに「薬を使っていない野菜はある?」と聞くお客さんがいるということです。
お母さんたちも、少し高くても有機野菜を食べてみたいと言っていたので、ここニャウンシュエでも、どんどんオーガニック需要が大きくなっていっていることを感じました。
ミャンマー人の野菜を選ぶ「基準」
(市場に並ぶ野菜。大きいものが人気だという)
しかし、調査を進めていくと、ミャンマー人の多くは「安さ」だけではなく「大きさ」でも野菜を選んでいることがわかりました。
有機野菜は化学肥料を使わないので、どうしても今 市場で売っているものと比べると虫食いや形が不揃いなものが出てくると思います。それらをどのように売っていくのか、またどうしたらできるだけ安定した栽培ができるのか。考えなければいけないことはたくさんあります。
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有機野菜をつくることも売ることも簡単なことではありませんが、実現するためにできること、がんばりたいことがより具体的に明確になった調査でした。
なにより、ここでがんばりたい!というわくわくした気持ちが強くなりました。入社が本当に楽しみです!
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