メディアで時々耳にする難民という言葉。

言葉を聞いたことはあっても、難民に関して日本はどういう現状なのか、またどういった支援が求められているのかといったことは、よく分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は日本の難民問題の現状、そして私たちにできることについて書きたいと思います。

難民と呼ばれる人たちのこと

2020年時点、紛争や迫害により故郷を追われた人の数は世界で8,240万人と、過去最多を更新。
また、2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻から6日間で約66万人が近隣国へ避難と、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が発表しています。


出典:数字で見る難民情勢2020| UNHCR Japan

「難民」とは、政治的な迫害や紛争、宗教的な背景や人権侵害などから、命の危険を感じ、他国に避難を余儀なくされた人々のこと。
一人ひとりに保障される基本的人権の観点からも、難民は保護の対象というのが国際的に一致した見解です。

また、もともと住んでいた家や土地を離れたものの、国内にとどまって避難生活を送っている人は「国内避難民」と呼ばれます。この数も増えていますが、国内避難民は難民条約の保護の対象には含まれません。また無国籍者も原則として避難民と認められていません。

難民の定義
「人種、宗教、国籍もしくは特定の社会的集団の構成員であることまたは政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するために、国籍国の外にいる者であって、その国籍国の保護を受けられない者またはそのような恐怖を有するためにその国籍国の保護を受けることを望まない者」
―難民条約(「難民の地位に関する1951年の条約」「難民の地位に関する1967年の議定書」)より

日本の難民受け入れ状況

難民に認定されると得られるもの

そもそも、日本で難民認定を受けるとは、どんなことを意味するのでしょうか。
日本で難民に認定されると、永住許可を受けることができたり、海外へ自由に渡航ができたり、国民年金、健康保険、児童扶養手当、福祉手当などの受給資格が得られます。
つまり、日本で生活する私たちと同じような普通の生活を送る権利が認められるのです。

日本の難民制度で問題視されること

1.低い認定率

日本は諸外国と比べ、難民の認定数・率ともに極端に低いと言われています。
さらに、2018年に法務省は就労目的などの不正な難民申請をけん制する目的で、制度の厳格化を発表しています。

2020年、日本での難民申請者は3,936人、認定されたのは47人であり認定率は1.1%。
ドイツやフランス、アメリカ、カナダと比較すると、その数や率の低さが分かります。

また、認定までに3年ほどの期間を要する場合も多く、その期間は仕事にも就きづらく、安心して生活できているとはいいがたい状況です。

2.無期限かつ長期化する入管施設での収容

ビザを持たずに日本に来た人や、難民申請が認定されずまた人道配慮による在留資格も得られなかった人は、入管収容施設に入ることとなります。
ここでは期限を定めない収容が問題視されています。

収容は人の身体を拘束するとても強い行為です。
犯罪を犯した人でも、裁判所の令状が必要だったり拘束期限が定められていますが、入管手続きにはそれがありません。

また、収容は自国へ返すことを目的としていますが、難民の人たちは迫害のおそれや命の危険があり、自国へ帰れない人たちです。そのため収容が長期化しているのが現状です。

長期収容は、身体の自由を奪う点、そしていつ釈放されるのか分からない点から、精神的な強いストレスや不安を伴います。

こうした取り組みが、自国を逃れ保護されるべき人たちへの対応として適切なものなのか、私たち自身に問われています。

原因と背景
こうした問題が起こる原因はおもに二つあると考えられています。
一つ、国際的に見ても、日本の難民の認定基準が厳しいこと。
二つ、
難民認定の実務を出入国在留管理庁(入管)が担当していること。もともと「管理する(取り締まる)」役割であったため、難民を「保護する(助ける)」という視点が弱いと言われています。

日本にいる私たちにできること

ウクライナから百万人の方が国外に避難している今、日本政府も積極的な受入れを表明しました。

日本における難民の方への環境変化に対する期待感も高まっており、日本政府へ具体的なアクションを提案する活動にもすでに4万人を超える署名が集まっています。

Change.org「ウクライナからの難民のために、日本が取れる7つの拡充アクション」はこちらから参加できます。

難民に関するニュースに声をあげたり、友人や家族と話すことも大切なアクションです。
ぜひ、ご自身が取れるアクションからはじめてみませんか。

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