
はじめまして。
ILOITOOで2018年8月よりインターンをしている川上夏希です。
中米グアテマラにある現地工房で、現地の女性たちと一緒に民族衣装の古布を使ったスカートを作っています。
(グアテマラのカラフルな古布を購入し、ここからスカートを縫製します)
今回はインターンに参加した理由と、仕事内容、そしてILOITOOの仕事を通じて変化した私についてお話したいと思います。
私がグアテマラのインターンに参加しようと思った理由は大きく3つあります。
・ソーシャルビジネスの現場を知りたかったから
・途上国に長期間住み、現地の人と同じ目線で生活してみたかったから
・先住民の貧困問題解決に携わりたかったから
中でも一つめの「ソーシャルビジネスの現場を知りたい」というのが一番大きかったです。
私は以前から国際協力の現場で働きたいと思っており、国際機関への憧れから、大学では専門性を身につけられる国際公共政策学科を選びました。
しかし、社会課題に取り組む学生団体での活動やマレーシアでのボランティア活動を経て、「現地の人と密に関わっていきたい」「確実にインパクトを残せる活動がしたい」と思うようになり、ソーシャルビジネスに関心を持つようになりました。
そして卒業後のキャリアなどを考える上で、ソーシャルビジネスがどういうものなのか肌で感じる必要があると思い、ILOITTOのインターン参加を決めました。
ILOITOOメンバーと忘年会を行った際の様子(本人は左から5番目)
インターンでは、日本人スーパーバイザーとして工房のマネジメントをしています。インターン開始の8月から12月までの5ヶ月は製品の品質管理や工員のタスク管理など生産管理が主な仕事でしたが、1月からはメインの生産からは少し離れ、以下のような仕事を行っています。
・日本の販売部門への納品の管理
・刺繍やビーズの外注管理
・日々の収支計算
・工員たちの給与の管理
・布の買い付け&在庫管理
より質の高い製品を、より効率よく生産するにはどうすればいいか、日々試行錯誤の連続です。
最近では、12月から給与の形態を固定給から出来高制に変え、生産量の向上を図りました。実際そのおかげで生産料は上がりましたが、量だけでなく質も伴っているのか、適切な単価はいくらなのかなど課題は残っています。
家族のような、友達のような、明るくフレンドリーな工員たちと朝から晩まで働きつつも、常に経営者としての目線で考え改善を重ねる日々は、難しいことも多いですがとても刺激的で楽しいです。
(忘年会で工員と一緒にアクティビティに参加する本人)
私がグアテマラに初めてきたのは7月です。スペイン語は全く話せなかったため、ケツァルテナンゴという街で1ヶ月間、朝の8時から13時まで1日5時間マンツーマンのスペイン語クラスをとりスペイン語の習得に励みました。
その後、8月よりILOITOOの工房があるサンファン地域に移動しインターンを始めました。正直なところ、工房の仕事内容を覚えるのにも、スペイン語が難しく、縫製技術も全く知らない中で新しいことばかり...。
「スペイン語も話せないのになんでこんなところに来てしまったのか」
「自分は何のためにここにいるんだろう」
と悩み、日本に帰りたいと嘆いたことも何度もありました。
当時の私は、全て「自分」を中心に考えていました。
このインターンを通じて「自分」は何が得られるのか?
「自分」はどのように成長できるのか。
ILOITOOの工員や事業のことよリも「自分」が一番だったのです。
ミシンの縫製をする工員たちと日々、改善の毎日です
しかし、少しずつスペイン語を理解できるようになり、工員ともコミュニケーションが取れるようになってからは、みんなが働きやすいようにするにはどうしたらいいのか?生産効率を良くするにはどうしたらいいのか?など「自分」が中心ではなく「他のメンバー」や「事業」が良くなるためにどうすればいいかを考えるようになりました。
そうすると、どんどん仕事の意義を見つけ、仕事を楽しいと思えるようになりました。工員のみんなに頼られることが増え、インターン生の仲間と工房の課題について日々話し合う中で、徐々にILOITOOを支える一員としての責任感も芽生えました。今では、生産管理を行い、朝会を仕切り、工房外のビーズや刺繍の生産者とのやり取りも担当するまでに成長しました。
☆縫い目や布の状態の悪いものは、きちんと検品します
「自分」がこのインターンで学べること、インターンをする目的を考えることももちろん大切ですが、まずは目の前の工員や仕事にきちんと向き合い、出来ることを一つ一つ増やしていくことで、自ずと目的ややりがいも見えてくるのだと実感しました。今ではILOITOOも工員も仕事も大好きですし、グアテマラに来て良かったと心から思っています。
8月から始まったインターン期間もすでに5ヶ月が過ぎ、残り2ヶ月となりましたが、まだまだやりたいこともやらなければいけないこともたくさんあります。
工房に、自分に、一体何を残せるのか…。
目の前の課題に一つ一つ向き合いながら、残りの期間も工房のみんなと一緒に駆け抜けていきます!
<合わせて読みたい>
□工房の課題、一歩ずつ向き合う~ILOITOO(イロイト)佐野友紀 現地インターンの学び~
□インターンを通して私が得たもの、それは「責任感」でした。~ILOITOO(イロイト) 佐野友紀 現地インターンの学び~
□インターン生の仕事とやりがい~MAYSOL(マイソル)久保瞳美 現地インターンの学び~