
こんにちは、ボーダレス・ジャパン採用担当、石川です。
今年からインターン生の受け入れを始めたボーダレスグループ。先日のJOGGOインターン生、くめちゃんに引き続き、ビジネスレザーファクトリーのインターン生、ダージからブログが届きました。
今回は、彼が社会問題に関心を持ったきっかけや、インターンを始めようと思った理由などを語ってもらいます。
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*Profile*
髙橋康平(ダージ)21歳
兵庫県明石市出身
大阪大学4回生
現在大学を1年間休学中。
5月〜7月中旬 ビジネスレザーファクトリーインターン
皆さん、はじめまして。現在ビジネスレザーファクトリーでインターンをしている大阪大学4回生の髙橋康平です。研究対象地域がダージリンなので、ボーダレスメンバーからは「ダージ」と呼ばれています。
高校生のときから「国際協力」に対して漠然と関心があった僕ですが、大学生活前半は部活と遊びに全力を注ぎ、就活まで一年をきる2回生の終わりごろからやっとNPOの短期インターンやスタディーツアーに参加するようになりました。
そんな僕が、なぜ今大学を休学してまでビジネスレザーファクトリーでインターンをしているのか、何をしたいのかについて、簡単にお話しします。
■インドで気になった、子どもたちの「未来」
(インドの農村地域の子どもたち。彼らが被害にあうことのないよう、何とかしたい。)
3回生の夏に参加したNPOのスタディーツアー。インドの貧しい農村地域の子どもたちと触れ合う機会があり、ふと「この子たちは将来なにをするんやろう。」と気になりました。そこでコミュニティーで聞き込みをしてみると、彼らは学校を卒業するかしないかの時期に出稼ぎに行くケースが多いことがわかりました。「まあ農村には雇用口もないしそんなもんかな。」と納得しかけたとき、ある1人の女性の言葉に衝撃を受けました。
「私と友達は出稼ぎ先として知らずのうちに中東へ行かされることになり、そこでとてもひどい仕打ちを受けていました。私は逃げ出し戻ることができたのですが、友達は精神に疾患を負い、ビザの偽造問題も相まって、まだ帰ってきていません。」
「おいおい、それって人身取引やん。」とつっこんだ瞬間、ぞっとしました。
「え、出稼ぎに行った他の子らは、、、?」
実際、出稼ぎに出た子どもの所在を知らない家庭が多いのです。でも、家族は「ブローカー経由で送金があるのでおそらく元気なのだろう」という感じ。これではいつ人身取引の被害にあっていても分からないですね。
帰国後調べてみると、やはりインドでは人身取引が蔓延していて、たくさんの子どもが犠牲になっているということがわかりました。この地域から「出稼ぎ」に行った子どもたちの多くも、おそらくは被害にあっているのでしょう。
僕にとっては好きなようにやって楽しい思い出しかない少年時代を、1日2時間睡眠・パン1切れで過ごさなければならなくなる子どもたち。そして、知ってしまった自分。
「僕が“子どもの人身取引”を根絶させたい。」そう思いました。
■「子どもの人身取引」をビジネスで解決しよう
(飲料水タンク。中には落ち葉、泥、カエル。脱出したくなる生活環境。)
「子どもの人身取引」ときくと「ブローカーに誘拐される」が一般的なイメージです。でも実際には、農村貧困地域の劣悪な生活環境や将来への「ワクワク」のなさから極度の「現状脱出志向」を持つ子どもが、出稼ぎ先を探すために自らブローカーとつながり、運悪くそのブローカーが人身取引のそれだった場合に知らずのうちに被害にあっていた、というケースが大多数です。
これに対し僕は、「雇用をつくれば、おとなが明るく誇りを持って主体的に働けるようになる。そしてその様子を見た子どもが自分の将来に対して少しの『ワクワク』を感じられれば、『現状脱出志向』を抑えることができる」と洞察しました。つまりは、ソーシャルビジネスで人身取引の解決を図るということです。
■待ち望んだインターン
(インドのこの地域は紅茶の一大産地。でも、そのビジネスの資源は放置されている。紅茶で育った牛っておいしいのかな?ビジネスチャンス?)
さて、「ソーシャルビジネスで解決しよう!」と意気込んだのは良かったのですが、さっそく壁にぶち当たりました。
「ソーシャルビジネスってどうやって経営されとんの…?」
いくら本を読んでみても、具体的なイメージはなかなかつかめませんでした。「ルールブックだけ読んでもサッカーはできない」のと似ています。そんな感じでずっとふわふわしたイメージのまま就活シーズンに突入し、想いばかりで何もすることができない浮足立った日が続きました。
そんなときに、ボーダレス・ジャパンのインターンの募集を見つけたのです。もともとボーダレスの大ファンだったうえに、機会に飢えていた僕は「これはソーシャルビジネスを経験できる千載一遇のアタックチャンス!!」と、休学を即決すると同時にボーダレス・ジャパンのビジネスレザーファクトリーのインターンへ応募しました。
ビジネスレザーファクトリーは「世界中の働くを明るく」というコンセプトのもと、バングラデシュの自社工場を通して貧しい地域に雇用を創出しているソーシャルビジネスのレザー製品ブランド。現地工場の雇用人数は500人にものぼります。
僕がビジレザに決めた大きな理由は、やはり「世界中の働くを明るく」というコンセプトです。おとなが明るくやりがいや誇りを持って働き、その様子を見た子どもが「働くこと=自分の将来」に対して少しでもいいイメージ、すなわちワクワクを感じてもらえれば、子どもの「現状脱出志向」は抑制されると思ったのです。
「明るく働くってどんな働き方?」
「ソーシャルビジネスはどのように経営されている?」などなど
この3か月間、無限にある分からないこと・疑問をぶつけまくっていきたいと思います。
◆インターン生のブログ◆
2018.5.21 // 【インターン生奮闘記】私は、想いを売る力をつけたい -JOGGOインターン 久米彩花さん-
2018.4.4 // 驚愕の習慣に断水!?刺激的なインターン生活―Alphajiri(アルファジリ)インターン生日記(5)
2018.2.2 // ケニアの農村部の日常―Alphajiriのインターン生日記(3)
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