
前回はBusiness Leather Factory(以下、BLF)のアライアンス統括マネージャー大塚祐子(サラさん)が、なにもない所からどう店舗を展開していったのか、その道のりをお伺いしました。
前回記事:「ほんとはどんな人!?世界を変える社会起業家たち2~大塚 祐子~」
どんなことがあっても乗り越えていける強い意志を支えたのは、自身の数々の挫折を乗り越えた経験。インタビューで聞かせて頂いた、マル秘こぼれ話は本邦公開です!!
◆人生最大の挫折経験
-ベネッセ進研アド時代に大きな挫折をされたとお伺いしましたが。
サラさん「仕事より人間としての挫折やね。29の時、結婚式場まで決まっていたのに婚約破断になって(笑)」
「震災から彼の様子が急におかしくなって、"こんなタイミングで結婚するのはどうか。"って言われて、"それならずらしても同じだから、やめようよそんなの。"って答えた。」
-サラさん男前ですね(笑)
サラさん「いや、そう言ったら引き止めてくれると思って!!(笑)でもあっさりわかったって(笑)会社辞めますって言っちゃってたけど、上司に頼んで働き続けて。何も考えたくなくて仕事にこれまでの2倍打ち込んだ。」
「そんな時驚く事実を聞かされて。いつの間にか、彼氏が私の親友と付き合ってた。いつからだよ!?って(笑)」
「今2人は結婚して、子どもまでいるらしい…。余計なことをいつも誰かが教えてくれる。」
-ええー!!!(笑)それからどうしたんですか?
サラさん「お客さん全員に、"破断になりましたー!"って言って回って(笑)仕事にやりがいはあったけど、ただでさえ激務な環境の中で、過労でおかしくなってたな。」
<以下サラさんを襲った症状の一部です。>
・朝電車に乗れなくなり、タクシー通勤を開始
・腎臓と膀胱が悪くなり、3ヶ月くらい謎の膀胱炎に
・メンタルクリニックで軽度のうつと発覚(抗うつ剤とうつに関する本をもらう)
「入社してから走り続けたけど、体に異常が出たら辞めようって決めてた。30歳という節目も後押しになって。不思議と、会社を辞めたら全部治った。ぽっかり空いた、心以外は…。」
◆世界各地をまわってミャンマーへ
サラさん「気づけば周りの友人は、結婚して子どもがいた。うらやましかったし、30歳を超えて結婚していない自分は社会不適合者のような気がした。周りから変なヤツと判断される日本から逃げ出したくなった。」
「子どもがいて幸せそうな友人たちが、今絶対できないことってなんだろう…なんて考えて、海外に出た。英語なんて全然できなかったけど、意志さえあれば意外となんとかなるとわかった。世界10数カ国をまわるうち、元彼や親友のことも、自分のことも許せるようになった。2人のおかげで海外に出られて、苦しいと思っていた”結婚の価値観”も、それが当たり前のものではないとわかった。はりつめていたものが解放されたような気持ちだった。」
◆半年後ミャンマーで働き始めるも…
サラさん「ミャンマーの技能実習生送り出し機関では、スタッフ教育や広告広報などを担当。困っている人をたくさん見ながらも、何ができるわけでもない自分に焦りを感じていて…そんな中、日本に帰省していた時に、突然母が倒れて救急車で運ばれてしまって。」
「母は1人で住んでいたし、いてもたってもいられなくて帰国。でも何をしようともなく帰って来たし、その時は本当に一文無しで。焦りはすごかった。」
◆帰国後、ボーダレスへ入社するまで
-帰国後は何をされていたんですか?
サラさん「キャンディクラッシュしてた(笑)」
「ミャンマーについての講演とかもしてたけど、仕事にはなかなかつながらない。帰国するときにはビジョンが明確になっているはずだったけど、何がしたいかもわからなかった。これから何しよう…と思って、1ヶ月ずっと朝から晩までキャンディクラッシュしてたね(笑)
何も考えたくない…誰にも会いたくない。と家にこもってたな…。」
-キャンディクラッシュ!(笑)ボーダレスにはどうやって入社されたんですか?
サラさん「広告も営業も絶対できるけど、やったことがあることはしたくなかった。世界共通の職だろうから、WEBデザインの職業訓練に通おうかな。と思っていたところに、人材紹介会社からボーダレス・ジャパンを紹介されて。」
-ええ!?サラさん、WEBデザイナー枠で応募したんですか!?
「そうよー!(笑)職業訓練の後、入社できますか?というテンションで面接に行ったら、色々な話を聞いて下さって。自分が話した事業プランについては「クソだね!」とバッサリ言われてショックだったけど、それが今の力と認識できた。翌日採用の連絡をもらって入社したものの、全然WEBデザインもできないし、何をするとか全く決まってなかった。BLFに配属ということも、入社当日に聞きました(笑)」
それから、前回お届けした今のBLF店舗の快進撃が始まったわけですね。
「同じように辛いことがあったり、道に迷っている人の力になれるかもしれないから。」
そう言いながら、そんなことまで!?と驚くくらい赤裸々に話してくださったサラさん。仕事の先輩としても、1人の女性としても尊敬してやみません。話しているだけで、相手を元気にしてくれる女性です。
みなさんも人生に立ち止まることがあったら、この記事を読み返してみてくださいね!