
皆さん、こんにちは!フタリノ代表の清水です。
夫婦のセキララをシェアして助け合うコミュニティ「フタリノ」を運営しており、先日、会員制WEBサービスのβ版をリリースしました。(フタリノの事業詳細や立ち上げの背景については、こちらの記事をご覧ください)
昨年10月にボーダレスにジョインして、はや半年。
今日は、なぜ起業4年目にして選んだ道がボーダレスへのジョインだったのか、この決断に至った裏側をお話させていただきたいと思います。
過去を振り返るのは苦手なタイプなのですが、ブログに書こうと思った理由は2つです。
一つは、この意思決定は私自身にとっても事業にとっても大きなターニングポイントだったので初心を忘れないためにセーブしておきたいと思ったから。
そしてもう一つは、今現在社会を変えようと孤軍奮闘されている起業家の皆さんに向けて、スタートアップの一つの選択肢として私のケースをお伝えすることが、何かのお役にたてば嬉しいなと思ったからです。
まだまだ道半ばの私ですが、等身大の今の想いをお伝えできればと思います。
これは社会問題だ!というお墨付きがほしかった
結論、私がボーダレスジャパンの門を叩いた最大の理由はこれです。
ボーダレス・ジャパンは、ソーシャルビジネスしかやらない会社。
そのグループに仲間入りするということは私にとって、「これはれっきとした社会問題だ!」「みんなで変えていこう!」というお墨付きをもらうような感覚でした。
なぜお墨付きがほしかったのかというと、私が取り組む夫婦の問題は、これまで世間一般に言う社会問題のラインナップに入っていなかったからです。
夫婦の問題は今までずっと、“ふたりの問題”とされてきました。
当事者もふたりでなんとかしなきゃと思っているし、周りの人も立ち入りずらく見て見ぬふり。
以前は私自身も「夫婦ってそういうものだ」と思っていたし、不妊治療に挫折してメンタルがボロボロだった時期も、その固定観念に縛られて周りを頼ることができませんでした。
夫婦の抱える悩みを“ふたりの問題”として社会から遠ざけてしまうと、孤立を深める人が増え、それはやがて育児や子育てなど別の家庭問題に発展することも少なくありません。
フタリノを立ち上げて以来、1,000人以上の方からDMをいただき、ありとあらゆる悩みを聴かせていただくようになったことで、そもそも「夫婦の問題=個人の問題」という考え方や、表沙汰にしないことを美徳とする文化を変えていくべきだという思いが強くなりました。
正解がない夫婦の問題は、非効率
周りに話したり、いろんなところでプレゼンをさせていただくと、「大事な問題だよね」「めっちゃわかる・・・!」と共感はいただくものの、それ止まりで、事業という観点では「難しそうだね」「どうやってマネタイズするの?」という反応がほとんどでした。
それもそのはず、夫婦が抱える課題は千差万別で「こうすれば解決する」というわかりやすい手段や正解がないからです。
ビジネスとして取り組むには、とても非効率な問題。これだけ困っている人がいるのにサービスがほとんどない背景には、やはりそれなりの理由があります。
それでも、目の前にはフォロワーさん達の暖かいコミュニティが確かに存在していて、誰かのシェアが他の誰かを救ったり、多様な視点に触れる中で自分たちらしさに辿り着く場面を多々見てきたので、安心して課題をオープンにできる文化や場所を作っていくことには意味があるという確信がありました。
全然サステナブルじゃない事業
フタリノを立ち上げてからボーダレスに出会うまでの2年間は、様々なことにチャレンジしましたが、想いはあってもなかなかそれが形にならないもどかしい日々を送っていました。
フォロワー数がどんどん増える一方で、実態は事業と呼ぶには程遠く、別のお仕事で得た資金をフタリノの運営に投じる状況。助けてくれている友達やアルバイトのメンバーにも十分な還元ができず、心苦しい日々が続いていました。
目先の広告案件を受注すればそれなりに稼げたのかもしれませんが、これまで創り上げてきたコミュニティやフォロワーの皆さんとの繋がりが何より大切だったので、そこが蔑ろになるような広告案件はいくら高単価でも絶対に受けないと決めていました。
「とりあえず稼いでからやりたいことをやったら?」という助言をいただくこともしばしば。稼ぐためにやっているわけではないという思いと、とはいえ続けていくためには持続可能な事業として仕組み化しなければならないという思いの狭間で右往左往していました。
目の前のキャッシュが喉から手が出るほど欲しくて魂を売りそうになった瞬間もありましたが、踏みとどまれたのは、フタリノの価値や可能性を信じてくれる仲間がいたおかげです。
そんなこんなで、全くサステナブルとはいえない運営状態の中、実現したい未来図だけはどんどん大きくなっていく。そのギャップの大きさに、自分自身の不甲斐なさや力量不足を痛感し、焦燥に駆られていたときに出会ったのがボーダレスの本 「9割の社会問題はビジネスで解決できる」 でした。
一気に読み終えて、視界がひらけたあの時の感覚は今でも忘れられません。
ボーダレスの中で事業をするということは、社会的インパクトを出す必要があるソーシャルビジネスに取り組んでいる、という証。
だからこそ、夫婦の問題を社会に問い、スピード感をもって変えていくためにはこの場所しかないと思いました。
もしあなたが人生をかけて解決したいと思っている課題がまだあまり知られていないけど重要なことだとしたら、社会を巻き込み変えていくための最短ルートはここにあります。
社会問題に、大小はない
ボーダレスのことを周りの起業家に話したとき、「自分の事業は社会問題と言えるほどの大きさではない」という反応をもらったことがあります。
確かに、「社会問題」というのは一見スケールが大きい言葉かもしれません。
実は私自身もボーダレスにジョインする前は、夫婦の問題を社会ごとにしたいと言いながら、心のどこかで自信がありませんでした。
待ったなしの環境問題や明日の命がかかっている貧困問題など、誰もが深刻だと理解する社会問題とくらべると、夫婦の問題は優先順位が劣後するのではないか、そんなふうに思ってしまう自分がいたのです。
夫婦の問題は個人の問題か、それとも社会の問題か。この問いは、ボーダレスの社長陣に初めてフタリノのプレゼンをさせてもらった場でも議題になりました。
そのとき、うまく答えることができなかった私に変わってボスが話してくれたのは「個人の問題の集合体が社会問題だ」ということです。
それは明確に線引きできるものでも、ラベリングできるものでもありません。
どの問題も当事者にとっては深刻で大きな問題。
自分が対峙している人たちの課題を「他と比べて小さいかもしれない」と思ってしまったこと自体が間違っていました。
ソーシャルビジネスの場合、大切なのは市場規模の大小ではありません。どんな解像度で課題を捉えるかと、それに対して出すべき最大限の社会的インパクトを目指せているか、その2つだけだと思います。
夫婦の問題を「ふたりの問題」で片付けず早期にSOSが出せる社会にしていくことで、あらゆる家族問題を予防し、社会全体の幸福度を高めていきたい。
そのことが本当の意味で腹落ちし迷いがなくなったことが、ボーダレスにジョインしてからの一番大きな変化でした。
自信と覚悟を深められたのは、ボスや副社長の鈴木さん、そしてボーダレスの社長陣から数え切れないほどのフィードバックをいただき、もう一度ソーシャルコンセプト(何のためにやるのか)に向き合う時間が持てたおかげです。
最後に
起業してから今まで、さまざまな道を模索してきましたが、実現したい未来に最短で辿り着くためにこの環境に飛び込めたことは本当によかったと思っています。
ソーシャルインパクトを最上段に掲げ、一点の曇りもなくビジョンファーストを貫けることが最高に気持ちいいです!
ボーダレスファミリーの皆さんのおかげで、実現したい未来もどんどん大きくそして手触り感のあるのもになってきました。
同じ未来を見据えて応援してくれる仲間が増えたこと。
事業だけに集中できるよう、全面的にバックアップしてもらえる環境があること。
そして、志高く真摯に社会課題と向き合う人たちから日々刺激をもらえること。
この上ない環境でチャレンジさせてもらっているので、あとは結果を出すのみです!
日々支えてくださる皆様に感謝の気持ちを忘れず、ソーシャルインパクトで恩返しができるよう突き進みたいと思います。
またぜひ挑戦の過程をご報告させてください!
▽「フタリノ」会員制WEBサービスβ版
https://futa-rino.com/
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