日本でもそろそろ梅雨が始まる頃でしょうか?
ミャンマーも、6月から10月まで雨期です。信じられないくらいの激しいスコールが一日に何度も降ります。
最近は外出の際、レインコートが必須で雨に晒されながらバイクに乗ります。(帰宅時は、滝に打たれた後のごとくびしょぬれ)

BORDERLESS LINKがデリバリーしている僻地の村までの道は、雨が降ると通行不可能で、孤立してしまう村が多く出てきます。
元々、町や市場へ行くのに不便な村々が雨期には完全にアクセスを失い、食料や生活用品を買いに出かけることもできません。

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雨が降った直後の道。車もバイクも歩くのさえ大変な状態。

毎年、雨期が来る前にモノを備蓄しておく必要がありますが、お金がない村人は借金でモノを買うことになります。(事実、60%以上の村人が常に借金を抱えている)
借金の利子は月5%など、驚くような高金利で貸し出され、返せないと土地や家財が奪われます。

借金が返せない→土地が奪われる→農業が出来ない→収入がなくなる→また借金する。こんな悪循環が存在します。

そういった村が困らないように、出来るだけ雨期までに食料や生活用品をストックしておく必要があります。私たちBORDERLESS LINKも雨期に備えて、村へ多めに商品をデリバリーしました。

車が通行不可能なもっと僻地の村々
今まで、モノを届けるべき村を探しに、50以上の村をリサーチしました。その中で、BORDERLESSとして何か手伝えることがあるはずなのに、道が悪すぎて車で辿り着けない村や村長さんの理解が得られなかった村々があります。

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今にも崩れそうな橋の向こうに村が存在する。3tトラックは通行不可能。

そんな中で先日、こんな嬉しい話しを聞きました。その何もできなかった村の人々が、私たちがデリバリーしている村のお店に買い物をしにきているそうです。

彼らが普段買い物をしている市場は5日間に一度しか開かれません。しかも雨の日は中止になり、村人は次回まで10日間買い物ができません。そんな不便が多い中で、BORDERLESS LINKがお米などを安く売っているという話を聞きつけ、買いに来るそうです。

一つの村にお店を開くことで、私たちが車で辿り着けなかった村の人々が自力でボーダレスショップに買い物をしに来てくれている。車が通行不可能というだけで、諦めざるを得なかった村にも少しでも役に立てていることを聞いて、少し安心しました。

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カゴいっぱいに買い物をして2時間歩いて村へ帰る村人たち。

私たちが仕事を進める上で、すごく厄介な雨期。村へ行けなければ仕事になりません。でも、この雨が農業をしているたくさんの村の人たちにとっては恵みの雨でもあります。自然の恩恵を受けたり、時に自然の脅威に晒されたり、村人の生活は自然とともにあるのだな、と感じています。