こんにちは!フランス・パリ拠点のTOÏRO代表、川波です。

想像しなかった変化の日々

全てが一変したロックダウン

2019年秋に事業開始し、アルジェリアの陶工やかご編みの女性職人たちの雑貨をフランスに輸入販売開始しようとしていた矢先、突如としてCOVID-19によるロックダウンが始まりました。アルジェリアーフランス間の輸出入のみならず、個人間の配送業者も一切事業が禁じられ、食料品店以外は一斉に閉店。外出は自宅から半径1kmに限られ、パリ中の至る所で警察による外出許可証の厳しいチェックと罰則。それまでの当たり前の暮らしが一変しました。

ボーダレスグループ間の横の繋がりを機に

当初の事業計画を一時停止せざるを得なくなり、その間、ボーダレスグループの他事業で何かできる事がないかと社長グループに問いかけてみました。そして当時販売を開始したばかりのローカルフードサイクリングのSNS運用などをサポートさせていただくことになりました。代表のたいらさんとは、同じ時期に事業プランニングで多の津オフィスに滞在し、じゅんなま研のファームに連れてもらったりしたご縁。そんなきっかけでLFCの事業に遠隔で関わり始めた一方で、アルジェリアの山岳部で女性職人たちが手で絵付けをした陶製のプランターを少量ずつ輸入してテスト販売を開始していました。しかしロックダウンが開けても輸出入の手続きなどの制限が緩まない中、エシカルな文脈でベランダや観葉植物に機能する我々のプランターと、LFCのベランダで生ごみを堆肥化できる都市型コンポストとは同じユーザー層という仮説のもと、フランスでLFCコンポストの製造販売をすることを決意しました。

フランスでのLFCコンポスト販売へ

フランスで展開するにあたり、まずは我々自身でテストを開始しました。パリの緯度は北海道より上で、年中気温が低めで乾燥気味の気候。たいらさんのアドバイスを仰ぎながら、欧州の気候下でも生ごみが分解がされやすいよう、コンポストバッグは日本のものよりやや分厚く、最適な温湿度が保たれるようにしました。
バッグの縫製はパリ郊外にある難民やハンディキャップの方の服色業界での就労支援を目的としたアソシエーション、MODE ESTIMEに委託しています。一つ一つの工程を丁寧に作られています。

パリ、ミラノ、広がるエコロジー習慣

販売から数ヶ月経ち、現在ではパリ市内のゼロ・ウェイスト専門店をはじめ、フランスのBio専門店や園芸店のEコマースサイトを中心に販売しています。また弊社Webサイトにてもご購入いただけます。こちらはサブスクリプションサービスを現在準備中です。
先月末からは、イタリア・ミラノにある日本発のコンセプトストア TENOHA MILANO での販売がスタートし、ミラノ・グリーンウィークに合わせて店頭でのデモストレーションが展開されています。11月中旬には、パリ最大のオーガニック見本市でブースを出展予定です。

常に臨機応変に

依然としてワクチン接種が進まないアルジェリアへの渡航制限が未だ解除されず、状況の改善が待たれますが、当面はLFCコンポストの欧州ユーザーの拡大に集中していく方針です。
個人的にも、1度目のロックダウン後パリ郊外に引越し、また今年は妊娠・出産といくつかの変化がありました。事業を継続しながらの子育て生活が始まり、予定通りいかない事が多々ありますが、変化を楽しんでいければと思っています。

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