
海外渡航とリアルな交流が制限された今の社会状況の中で、一つ屋根の下で国際交流体験を届けるコンセプトの我らボーダレスハウスは、当然ながら苦境の連続です。今までのバリューやビジネスモデルが通用しなくなってしまった状況と言えるでしょう。
しかし、まさにピンチをチャンスに。
こんな社会環境だからこそ見えてきた新たなニーズと、そこに奮闘するメンバーたちの成果によって、新しいプログラムが誕生しました。
それが、大学生向け体験型プログラムBH CAMPです。
そのプログラム誕生までの経緯や、これからの可能性について、今日は綴りたいと思います。
生活環境を変えて、ソーシャルビジネスインターン体験を。暮らしながら学ぶ BH CAMP
ボーダレスハウス(以下BH)の従来の価値は、シェアハウスで多国籍かつ様々なバックグラウンドを持った人同士で共同生活を送ること。
楽しく充実した生活の中で、様々なハウスメイトと出会い、新しい価値観に触れ、成長していく、というストーリーです。
コロナ渦の2020年、BHに入居してくれる大学生の中には、「学校はオンラインで友達もできないし、やりたい活動もできない。留学も行けるかわからない。だから、生活環境を変えて新しい経験をしたい」という学生がたくさんいました。
そんな学生たちにBHだから提供できる価値がもっとあるのではないかと考え、
大学生向けの新たに、生活しながらキャリア形成に向けたインターン体験をできる、というプログラムをはじめました!
”暮らしながら学ぶ”をコンセプトで、まるでキャンプのようなということで、プログラム名はBHCAMP。
BHCAMP コンセプトページはコチラ>>>
5月からスタートしたCAMP1期生向けプログラムでは、マーケティングやオンライン企画などいくつかのインターンを実施しました。
その中でもメインの企画だった、ソーシャルビジネスのミッション型インターンを少し紹介させていただきます。
ソーシャルビジネスの仕組みについて学ぶのはもちろんのこと、
ボーダレスグループの中の実際の企業がホストとなり、学生たちに伴走しながらミッションを遂行するというもの。
1期生は、カスタム革製品ブランドJOGGOにて、2カ月の間に今までにないプロモーション施策を企画し、チームとしてプロトタイプの実行までおこなうこと。
BHに入居しながらオンラインでセッションをし、2週間後に企画発表!
その中で選ばれたいくつかの企画に、グループに分かれて実践。
たとえば、
従来のオンライン販売に対する新しい提案として、関西で期間限定のポップアップショップを実施。会場探しから交渉、当日の設置と接客、結果検証までを、学生たちだけで実行するというもの。
こんな企画も。
BHのようなシェアハウスブランド向けに、オリジナルキーケースを開発。シェアハウス企業に直接営業アプローチをするというプロジェクトも。
これ以外にもSNSを活用したプロモーションを企業の公式アカウントを実際に利用しておこなうものも。
このように、企画案出しで終わらず、実践までを通じて学ぶインターン体験です。
1期生の学生たちのアイデアと実行への熱量はものすごく、他ではないソーシャル”ビジネス”体験を得てたくさんの学びと気付きがあったようです。
とはいえ、彼らにはインターンと同じぐらい?それ以上?に刺激的だったのがシェアハウスでの生活。実家出て生活するのが初めて、という学生たちも多く、新しい環境での生活はとても充実した生活だったようです。
※ハウスメイトとの様子
詳しくは、学生たちのインタビューブログを合わせてぜひ読んでみてください。
インタビューブログ>>>
このように、コロナによる大きな社会変化によって生まれた課題がニーズとなり新たなプログラムとなったわけですが、このプロジェクトはかっこいいプランニングから市場調査などから生まれたわけではなく、事業の苦境の中で生み出し続けたアクションがつながってできたものなのです。
今できることを続けたことでつながった新しいプロジェクト
2020年まず私たちが取り組んだこと。
それは、コロナにより”分断”や”差別”が再発してしまう社会だからこそ、将来そんな国を超えた架け橋となっていく若者たちを応援したく、世界で活躍している人をゲストに招いたトークセッションからはじめました。
次に、black lives matter のような悲しいイシューを他人事で終わらせないために、偏見・差別・異文化理解・多文化共生 をテーマにしたセッションも。
そして、
自粛期間が延々と続く社会情勢の中、大学生にこそボーダレスハウスを体験してほしいと始めた大学生応援プロジェクト。
メンバーゆうやが発案し実行したこのプロジェクトたちは、動きたくても動けない、モヤモヤしている大学生たちにとって、かけがえのない体験を提供してくれました。
このほかにもたくさんの今しかできない、企画を考えては実施し、振り返る、というサイクルを繰り返しおこないました。
そんな日本国内の状況もありながら、同じく苦しんだのがボーダレスハウス韓国事業。業績が下降気味だったところにコロナにより事業はさらに悪化。事業の再生に向けて考え抜いた結果、”海外留学、英語習得”への意欲が高い韓国にこそ刺さるのではと、日本のボーダレスグループの各社に協力しもたらい、すべて英語で実施する海外オンラインインターンプログラムを実施しました。
これが募集定員をオーバーするような反響で、結果、韓国事業は事業撤退危機を乗り越え、息を吹き返しました。
そしてなにより、これが後の、BHCAMPのソーシャルビジネスインターンのプロトタイプにもなったわけです。
このように、社会情勢に基づく人々の課題やニーズ。競合他社との差別化。そして何より、従来のボーダレスハウスの国際交流という価値と、この1年のチャレンジで得た可能性。それがつながり、日本でも本格的にBHCAMPをスタートさせました。
正解がないのが経営。だからこそ「ナイストライ」を続けることが唯一の答え
2008年に事業がはじまったボーダレスハウス。今までも様々な困難がありましたが、この2年は事業スタート史上最大のピンチ。その中で様々な戦略オプションを考えベストを尽くしてきたつもりです。
結果はもちろん様々ありましたが、何よりも大切なのは、メンバーたち自身が今できることを考え、様々なチャレンジ、トライをしたことです。
ただやみくもに手を出すわけではなく、事業の状況と優先順位、自社のリソースからの最適解を追求したトライだったからこそ、全てのトライがナイストライだったと自信を持って言えます。その連続的なナイストライで得た気づきやノウハウが、アウトプットとしてつながったのがBHCAMPだったわけです。
もがきながら、苦境の中で光を見出すのに1年以上かかってしまいました。
この期間をグッと縮めもっと早く事業をV字回復させ、ピンチの中でもメンバーに希望を与える。それが優れた経営者なのでしょう。だとすると、今の私には、その力はありません。今後また同じような未曽有のピンチが訪れた時、次こそはと、とできるか、その自信もありません。
ただ、私にできることは、
みんなと共に苦しみながらもチャレンジの種を見つけ、顧客に想いを馳せ、誠実に、魂をこめて実行する。
そのチャレンジを、結果がどうであれ、ナイストライだったね、と笑顔で振り返り、また次のチャレンジを続けること。です。
この「ナイストライ」を積み重ねることだけが、私に、今できる唯一のことであり、正解のない会社経営において、唯一の答えだと信じています。
夏休みへの過ごし方への新しい提案となるBHCAMP 2期生、大募集中!
8月9月の夏休み期間の参加者となるBHCAMP2期生を絶賛大募集です!
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