
こんにちは、環境負荷のもっとも少ないエシカルパソコン「ZERO PC」を運営している、ピープルポートの青山です。
ZERO PCとして再スタートを切ってから早半年。
最近本当にありがたいことに、新聞、テレビ、ラジオ、WEBメディア、など多方面から取材の機会をいただいています。
ここまで注目をいただいている一つの大きな要素は「パソコンという業界にエシカルなブランドが誕生したこと」だと思っています。
パソコンが持つ背景
取材をいただくときに多くの方が驚かれるのが、パソコンがとても環境に負荷をかけて製造されているものだということ。
まずパソコンのライフサイクルを考えると、製造→使用→廃棄というサイクルに分かれます。
特に環境への負荷が大きいのは製造、そして廃棄の部分です。
製品によって違いがあるものの、製造工程全体で150kg-350kgのCO2eq(CO2相当量)を排出。PCライフサイクルで排出されるCO2eqの57-93%が製造段階で排出されています。
CO2排出だけではありません。パソコンは水の使用とも関連しています。
パソコンには、金、銀、銅、コバルト、スズ、タンタル、など約20の鉱物・物質が使われています。それらの鉱物を採掘し、精錬するためにパソコン一台あたり190,000リットル/台の水を使用すると言われています。
使い終わった後の廃棄については、欧米や日本などの先進国から、リサイクル品として中国や東南アジア→最終廃棄場としてアフリカ等へ行きます。
少なく見積もっても80%がこの廃棄方法を辿ると言われていて、つまり、部品の元となる鉱物がとれた国たちに、我々が使い終わったパソコンをゴミとして送り返してしまっているということです。
発展途上国では規制のない焼却によって、鉱物の取り出しを行います。焼却過程で、大量の有害物質が大気汚染を及ぼします。また、埋め立てをしている場合、土壌汚染、水質汚染につながるのは明白です。
さらにいうと、環境問題だけではなく。鉱物は様々な人の問題にも関わっています。
・紛争の悪化 (2008年から540万人の死者)
・悪質な労働環境での児童労働
・肺や皮膚などの健康問題
・強制移住
鉱物自体はいろんな国で採取しているものの、問題は主にアフリカ(特にDRC)で起きています。
長くなってしまいましたが、これらがパソコンが社会に及ぼしている影響です。
もちろん、パソコンを悪者扱いするわけではない。けど、新しいものを作り続ける今のやり方が良いかと言われると疑問が残ります。
エシカル=モノの背景を想うこと
とはいえ、こんな背景を知っている人はまずいないでしょう。正直、私もZERO PCを始めるまで全然知らなかった。
普段は完成形としてのパソコン見て、性能とかブランドとか、見た目のカッコよさなどを決め手に選び、そして使い。
それらがどんな背景を持って今手元にあるのかを知るのは容易ではありません。
でも、「じゃあできることはない」と諦めてはいけないと思います。
パソコンでなくても全然いい。たくさんのことでなくて、自分の好きな一つのことだけでもいい。
日常で手にとっているモノやサービス、それらが
・どんな背景を持って生まれてきたモノなのか。
・どんな人やことが関わっているのか。
を、気にかけ、知ろうとし、もし何かが犠牲になっているようであれば、改善をしていこうとすること。
これが「エシカル(倫理的な)」なのだと思います。
これまで社会は作業を分担し、効率化を進めることで発展してきました。
しかし、その結果プロセスは見えにくくなり、人や環境が犠牲になっていることも見つけづらくなっている。
でも確実に犠牲が生まれている。
今の便利さを捨てる必要はない。けど、これからは「地球を犠牲にしない」「人やその他の生き物を犠牲にしない」
方法を見つける番だと思います。
我々消費者が、「モノの背景を想いやること」。
この姿勢が買い物を変え、企業を変え、社会を変えていくことにつながる。そう本気で思っています。
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