こんにちは。ビジネスレザーファクトリーはなみちです。

前回のブログでお伝えした、バングラデシュの工場の現状について、続報をお伝えします。私たちビジネスレザーファクトリーの商品を作る、バングラ工場のメンバーの「顔」を、みなさまに包み隠さず、知っていただくためにも。

バングラデシュ工場は業務を再開しました

バングラ工場では、3月26日(木)より工場のすべての業務を停止していましたが、4月27日(月)より、一部業務を再開しました。日本のメディアでは、一部の工場が再開を「強行」という報道もありましたが、実際現地のバングラデシュでは、社員に対する「適切な安全性」を維持することを条件に、業務の再開が許可されています。

前回のブログでもお伝えしたように、私たちの工場では、約800名以上の仲間たちが働いており、そのうちビジレザの商品を作ってくれている仲間たちは600名以上。ずっと、働きたくても働けない貧しい人々(特に、親のいない若年層/シングルマザー/障がい者など)を、私たちの仲間として、迎え入れてきました。彼らにとって、「働く」ことは、「生きる」こと。働かなければ、明日を描けません。だから、私たちはみんなとともに、業務を再開することにしました。

体温を計測する様子

しかしながら、私たちにとって、最も大切なことは「メンバーの安全や健康」です。工場の業務停止の期間中は、工場のマネジメントチームが連携し、生産ラインで働くメンバーたちと、毎日電話連絡をして、健康状態を確認していました。業務を再開した今、工場では働くメンバーたちの感染リスクを下げ、安全や健康を維持するために、以下の対応をはじめていました。

1)二交代制で勤務する。
2)常時マスクを着用する。
3)工場に入る前に、体温を計測する。
4)工場に入る前に、手洗い・うがい・手足を消毒する。
5)二時間ごとにアルコールスプレーで手を消毒する。
6)ソーシャルディスタンスを取り、生産する。

バングラの他のアパレル工場では、欧州などからの注文キャンセルが相次ぎ、休業による給与の未払いが発生、働く人々によるデモも報道されています。私たちのバングラ工場では、前回のブログで伝えたように、稼働を停止していた期間の解雇や人員削減などは行っておらず、稼働停止期間中の給与もすべて、支払いを終えました。

これが、現在の私たちのバングラ工場の現状です。

手洗いをする様子

足も消毒する様子

注意事項を映像で

バングラデシュ代表と工場長とのイベントを開催

5/2(土)、ビジネスレザーファクトリーでは、BLJ(ボーダレス・ジャパン)バングラデシュ代表のファルクさん、革工場代表のマスンさんと、ビジネスレザーファクトリー代表の私で、オンラインイベントを開催しました。これまで、ビジネスレザーファクトリーとしてイベントを開催したことは何度かありますが、ファルクさん・マスンさん、工場メンバーとともに、開催したのははじめて。

当日のコンテンツ

このイベントで、大切にしたことが、二つある。

一つ目は、作り手であるバングラと日本のお客さまが、「顔が見える関係性」になれること。
「作り手」である、ファルクさんやマスンさんの「顔」を、生産ラインのメンバーたちの「顔」を、日本のみなさんにも、知っていただきたい。彼らが、どんな顔で、この事業に取り組み、どんな顔で、ものづくりに向き合っているか、そして、どんな顔で、働く日々を送っているのか、を知っていただけたら。一方で、バングラのメンバーにも、日本のお客さまの「顔」を知ってもらいたい。こんなにもたくさんの方々の、働く毎日に寄り添う、そんな価値のある商品を作っていることを、知ってほしい。

二つ目は、バングラと日本の「働くを繋ぎたい」ということ。
働く毎日に不安を抱える、こういう日々だからこそ、バングラで働くメンバーたち、そして日本で働くメンバーたち、そして、日本のお客さま、との「働く」時間を繋ぎ、働く未来が、ほんの少しだけ、前向きになれたら。「働く」ってやっぱり大変だけど、それでも「働く」毎日には、「お金」以上の価値がきっとある。今はオンラインになってしまうけど、いつかはお客さまをバングラ工場にお連れしたい、という未来をも描きながら。

創業当初の何もない工場

当日のイベントには、日本全国から200名を超える方々に、ご参加いただきました。その多くは「カンブリア宮殿」のTV放送を観て、参加頂いた方々ばかり。7割以上の方々が、これまでビジネスレザーファクトリーをご存知ない方々でした。それでも、開催後のアンケートでは、「バングラの現地の声を聞けてよかった」、「ファルクさん・マスンさんの想いに感動した」、「少しだけ働くことに前向きになれた」などなど、嬉しいお声をたくさんいただきました。涙を流して、発表を聞いてくださった方々も、いらっしゃいました。少しでも、お客さまにとって、「働く毎日」が前向きになれる時間を、私たちが作ることができたのならば、このタイミングで開催して本当によかった、と心から思っています(Speacial Thanks 梅田店ピーナ)。

工場長マスンさん

これからの私たちが大切にしたいこと

今回のイベントは、私たちの事業背景やブランドのストーリーを、日本のお客さまに知っていただく、大切な機会になりました。その機会を経て、私の中で、ひとつ考えたことがあります。

それは、これからはもっと、「顔」が見えるブランドになろう、ということ。バングラデシュで働くみんなの「顔」が見える、ブランドになっていきたい。貧しい人々が作っているから、「かわいそう」だから買ってほしい、そういう「お涙ちょうだい」ではなくて、それぞれのメンバーたちが、職人という、「仕事にやりがいや誇りを持ちながら働いている」からこそ、その「顔」を知ってほしい。

いつか、新型コロナウィルスの影響が落ち着いたら、バングラデシュへ渡航するツアーを必ず開催します。そうやって、「働く」人々を繋げ、「世界中の働くを楽しく」を、実現していきたいと、考えています。そこに、私たちの本当の「顔」が、あるから。

お客さま、日本メンバー、バングラメンバーの「働くを楽しく」を、永く実現できるよう、私たちビジネスレザーファクトリーは、これからも尽力してまいります。日本の直営店舗は、緊急事態宣言の延長を受けて、臨時休業を延長しています。また笑顔で、お客さまとお会いできる日を願って、今の私たちにできることに一生懸命取り組みます。これからもどうぞ、よろしくお願いいたします。

<お知らせ>
全国18店舗の直営店舗は、臨時休業を延長しております。そのため、オンラインによる「ビジネスレザーファクトリー"日本店"」をオープンしております。オンラインにて、お客さまのお買い物をサポートいたします。ぜひお気軽にご利用くださいませ。
オンライン接客のお申し込み

■ビジネスレザーファクトリーとは?
手頃な価格で上質な革製品を提供する「働く人のための」牛本革製品専門ブランドバングラデシュの貧困層に雇用を生み出すことを目的として始まった。バングラデシュでは、年に一度開催されるイードと呼ばれるお祭りで、大量の牛皮が発生する。この牛皮を使った革製品の工場で、雇用を生み出せる可能性を見出だし、2014年に事業をスタート。創業から3年、現在工場では約600名を雇用、その家族を含め、約3,000名の生活を支える。2014年3月よりネット販売を開始、現在8店舗を構えている。2015年には「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2015」を受賞し、「ガイアの夜明け」、「事業構想」などメディアにも多数掲載される。

▶︎ビジネスレザーファクトリー公式HP

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