こんにちは!
令和になって初の新年を迎え、なんとも言えないワクワク感に浸っておりました、代表の青山です。

そんな中、ピープルポートでは新年早々、衝撃的な出来事がありました。


うちで働いてくれている難民申請中のメンバーが退職をしたいと言ってきたのです。
理由は母国に帰るから。

「え、危なくないの?!」と私が聞くと、
「もちろん、まだ危ないよ。けど、家族にも会えないし、日本にいても先が見えない」

と言うのです。

母国に着いたらすぐに命を狙われてしまうような人もいれば、内戦中ではあるが個別で狙われているわけではないような人もいる。
だから、全員が全員「帰ったらすぐ殺される」わけではないけれど、外務省から「渡航中止勧告」や「退避勧告」が出ているような地域に帰ることに変わりはない。

それでも帰国を決断するくらい、「先が見えない不安」と言うのは人間を苦しめるのだと、心から学びました。

ピープルポートとしては、これまで「安心して働ける場所」を提供するべく事業を進めてきました。

今でもこの意義はあると確信を持って言えます。なぜなら、新しく難民申請者中の求職者を紹介してもらおうとNPO団体の方に連絡をしたら、すぐに10名弱の方が「今すぐにでも働かないと、生活ができない」と言って応募をしてくれたから。それくらい、現在の生活に困っている難民申請中の方達は大勢います。

ただ、「安心して働ける場所」の提供だけでは足りない
「居場所」としての役割が絶対的に必要だと思っています。
これまで、居場所作りもしてきたつもりでいました。けど、実際は事業の安定化に向けて日々とても忙しく、全員で業務に追われてしまっていました。メンバーの外出が重なり、オフィスで顔を合わせられない日々も多かった。

居場所作りがなぜ難民問題解決のソリューションになるのか

私は、居場所は「楽しさ」と「誰かに必要とされている」ことで生まれるものだと思っていて、
「楽しさ」と「誰かに必要とされている」ということが、難民申請という状況の中での「先の見えない不安」の解消に繋がると思っています。

1つは、将来の不安、母国の不安、その不安を払拭できるくらい今の生活を楽しむことができれば、前向きな生活が送れるはずだから。すごく感情の話でふわっとしたことだけど、でも「楽しさ」って人間を前向きにさせる力があると思っています。

そして、2つ目。これが特に重要だと思っています。
「誰かに必要とされている」の誰かはもちろん、ピープルポートで働く仲間たち。でもそれだけでなく、一緒に暮らす地域の人たちからも必要とされること。これは自分たちにとっても重要なだけでなく、社会を変えることに繋がると考えています。

社会を変えていくための、居場所づくり

難民受け入れの話は、国の制度も深く関わっていて、明日になってパッと状況が改善すると言ったものではありません。
でも、政治は世論。社会の空気が変われば政治/制度も変わる。
そう考えたときに、ピープルポートの事業を通じて難民が日本の地域社会に貢献することができたら、
「あれ、難民って言われてるけど、みんないい子ね」
とか
「もっと日本で頑張ってくれよ!」
とか国も文化背景も違う難民でも迎え入れていこうと言った空気が作れるはず。
その空気の変化が、今の難民に対して閉ざした日本の制度を変えていく起爆剤になると信じています。

2020年ピープルポートは、皆様のお知恵をお借りしながら、改めて「安心して働ける職場」の提供と難民の方々の「居場所作り」に真正面から向き合い、難民がもっと受け入れられる社会の実現を目指していきたいと思います。

☆採用情報☆


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