HOLA!!(こんにちは!) ボーダレスグアテマラ、MAYSOL呉原です。

(出荷前のオフィスの様子。新鮮な卵がいっぱいです。)

さて、今日もたくさんMAYSOLでは新鮮な卵ができていますよ~!!

以前のブログでMAYSOLの事業内容について少し説明しましたが、今回は「養鶏の“よ”の字も知らない」、「鶏を触ったこともない」私たちがなぜ養鶏委託事業を始めてしまったのか?について少しだけつづってみたいと思います。

グアテマラの子どもたちへの想いを胸に。家族みんなで移住

(週次MTにて、契約書やマニュアルの確認を行うトニー)

私は、去年の8月にグアテマラで事業を立ち上げるために1歳になったばかりの息子を連れて、家族で日本からグアテマラに引っ越しました。

「え! 旦那さんはグアテマラに引っ越しするのに賛成したの?」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実は夫のトニーも一緒にMAYSOLで働いています。トニーとは6年前、グアテマラで働いていた時に出会い、2年前に結婚しました。そしてこの度「グアテマラの子ども達のために事業をしたい」と強い想いを持つ彼と共にMAYSOLを始めることに。MAYSOLにとって欠かせないトニーやルベリオのことについてはまた別の回で詳しく書きたいと思います。

早速白紙…。バラ栽培をグアテマラで事業化できなかった理由

(グアテマラでテスト栽培をして育った立派なバラ)

さて余談が長くなりましたが、私たち、グアテマラに来た当初は『バラ栽培』を通じて、事業を始めようと奮闘していました。なぜバラ栽培なのか?

私たちのいるケツァルテナンゴ県は標高2700mで1日の寒暖差がある土地。1年を通じて長い日照時間が確保できる温暖な気候がバラ栽培にとっては好条件。まさに適地適作なのです。世界的にバラ栽培で有名なコロンビアやエクアドル、ケニアとの地理・天候条件が非常に似ているので、「グアテマラでもバラ栽培を行えば大きな産業になる」と考えていました。

しかし、現実はそう甘くはありませんでした。

〇バラの生産数に対して雇用できる人数の少なさ(ソーシャルインパクトの小ささ)

〇輸送航空機がなく販売先のアメリカやヨーロッパへの輸送費が高い

これらの理由がネックとなり、バラ栽培プランは白紙に…。また事業プランを見直す必要が出てきました。

マイクロファイナンスの先をいく!MAYSOLが行きついた「マイクロフランチャイズ」とは?

(キチェ県のマイクロファイナンス視察でMTに参加させてもらった際の写真)

事業プランを見直す前は、グアテマラ国内で生産・製造を行い海外へ販売するという外需向けモデルを軸に考えていました。しかし、グアテマラ国内で生産・製造を行い国内で販売する内需向けの事業にシフトチェンジすることに。その後、ボスのアドバイスを受けて、多くの人にインパクトを与えることのできる『マイクロファイナンス』を軸に事業プランを練り直しました。

政府組織、財団、NGOやNPO、銀行など多くの団体のマイクロファイナンス事業を回り、以下の2点に気づきました。

1:マイクロファイナンス事業はグアテマラ国内で溢れるほど存在しているが、元金を回収できていない事業がほとんど。

⇒マイクロファイナンスとして事業が回っていない。

2:成功しているマイクロファイナンス事業で働く人々のインパクトの小ささ。

⇒5年や10年以上マイクロファイナンスの支援を受けている人々の生活の質がほぼ変わっていない。

個人の仕事内容にもよりますが、マイクロファイナンスの一番難しい点は、ビジネスのノウハウがほぼない人々が少額融資を受け、短期間または一定期間で返済をしないといけないこと。

多くの場合、商品を買い付け、生産や畜産をし、販売します。返済期間までに商品が売れなかった場合は販売価格を下げて、販売し返済するお金を得ないといけません。取り扱っている商品も特別なものではなく、価格競争になりがちです。そのため利益がほぼでない、または赤字になることも多くビジネスとして成り立っていないことが多くあります。

そこで私たちは、

〇融資を受ける人達が、ビジネスのノウハウがなくても確実に給与を得ることができる仕組み

「多くの人を雇用することができる」=「大きなソーシャルインパクトを出すことができる」マイクロファイナンスを発展させたモデルの開発。

これらが必要だと考え、マイクロファイナンスならぬ【マイクロフランチャイズ】モデルをトニーと共に生み出しました。

この【マイクロフランチャイズ】とは、少額融資を受ける人にお金の使用方法を任せるのではなく、ビジネスモデルを提供しその中で働いてもらうことをいいます。

「グアテマラならでは」は他の地域にも活用できる!?

(MAYSOLの鶏です。トサカが真っ赤で大きく立っているのはストレスがなく健康状態が良い証です)

そしてその第一弾として卵用養鶏事業をビジネスモデルとして提供することにしました。養鶏事業を選んだ大きな理由は以下の2つです。

〇グアテマラでは朝と晩に卵を食べる習慣があり、卵の需要が多い

〇他の動物に比べて養鶏作業が簡単で回収期間が短い

また卵はグアテマラに限らず、アジアでもアフリカでも南アメリカでも全世界で多く食べられていますよね。グアテマラで養鶏事業モデルが成功すると全世界でも養鶏モデルの活用が可能だと考えたからです。

養鶏知識ゼロの2人。なぜ事業化できた?

(昨日も、鶏の健康状態確認のために獣医さんが各鶏小屋を訪問しました)

でも私たちの養鶏知識は0。どうやって始められたのでしょうか。

養鶏事業を始めるにあたり、グアテマラ内で養鶏の専門家にコンタクトを取りました。そして2週間養鶏作業の修行をさせてもらい、養鶏事業に関して指導をみっちり受けました。もちろん自分たちでも本やインターネットなどをみて勉強もしっかりと。2週間の修行の後も、養鶏専門家とはコンサルティング契約を行い、常にアドバイスをいただいています。

実はこのような事例、ボーダレス・グループではよくあることなんです。基本的に事業を始める時、事業に関するプロは1人もいません。例えば、AMOMAをボスが始めた時も、ハーブティーの知識は0からのスタート。ビジネスレザーファクトリーを始めた時も、革の知識は0でした。中村さんが始めたHaruulala(ハルウララ)の時も同じ、アパレルの知識は0です。しかし専門家の指導を受け、勉強し事業を創り上げていく中で私たちは知識を増やしていきます。素人だからこそ、固定概念にとらわれない新しいアイデアが生まれることもあります。

私たちも始めて養鶏場を訪れて指導を受けた時は、6,000羽の鶏に圧倒されたものです。トニーは養鶏場に入れず、その後2週間は鶏肉を食べられなかったという裏話もあるんですよ。(笑)

農家の皆さんと共に、MAYSOLはある

(週次ミーティングでは農家さんたちと、産卵時に割れる卵について改善点について話しています)

(お母さんだけではなくお父さんの協力も委託農家には必須です)

(鶏小屋訪問で、割れている卵が一つもなかったマリアさん)

MAYSOLでは、毎週農家さんたちとミーティングを通して、生産状況の共有を行い修正&改善を行っています。先週は、産卵率の良い鶏小屋と悪い鶏小屋の相違点を農家さんたちの自分の目で見て確認し改善してもらうために、各鶏小屋のグループ訪問も行いました。鶏小屋の掃除の状態や餌のやり方、産卵箱の状態など多くの気づきがありました。

(農家さんと共に鶏小屋状態を確認中です)

もっと広がれマイクロフランチャイズ!

現在、MAYSOLは養鶏事業モデルを行っていますが、国や地域、天候の状況によって今後は養豚や養殖や縫製など様々なモデルに汎用させていき、この【マイクロフランチャイズ】を世界で広げていきたいと思っています。

この【マイクロフランチャイズ】を私たちと共に創り上げていきませんか?

求む、インターン生!

(ジョークが飛び交うMAYSOLの週次MTの様子)

毎日大忙しのMAYSOLでは、インターン生を募集しております。養鶏の知識がない方でも大丈夫。私たちも全員養鶏知識0から始めています。インターン生としてではなく、1スタッフとして共に学びながら成長し、グアテマラの子ども達のために一緒に働きたい!と思いを持った方を募集します。

インターン募集詳細はこちらから

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