
つい先日、新入社員のラディッシュ(本名は田崎沙綾香だが、出身の東京農業大学は大根がトレードマークかなんとかということで、会社ではこう呼ばれている)が単身ミャンマー入りした。
昨年の新入社員タカシも1年たたずに、韓国事業の責任者として韓国赴任したことは以前ブログでも紹介しましたが、今回のラディッシュは入社4カ月!
彼女はこれから2年間ミャンマーに住み込み、ミャンマーの貧困農家のためにオーガニックハーブの栽培方法をゼロから確立し、AMOMAハーブの契約農家を一軒一軒育てていくんです。そして、栽培されたハーブをドライ・カッティング加工し、日本や韓国、中国チームに輸出する。
そんなビッグプロジェクトを新卒4ヵ月目の彼女に任せるなんて、『普通の会社じゃあり得ない』って言われそうですが、一番あり得ないのはやはり彼女の方でした!
ミャンマー入りして3日後には、彼女からさっそくこんな連絡がみんなにやってきた。
↓ ↓ ↓
チココラさんをよろしく???
なんと、彼女3日目にして既に人雇っちゃっていました!笑 新入社員が知らないうちに人雇ってた。もう最高ですね!
彼女を見ていると、改めて『志を持つことの大切さ』を学ばされたので、今日は彼女について少し書いてみたいと思います。こんなこと書くと、彼女はすごい仕事ができる超エース級人材みたいに思われるかも知れませんが、彼女という人は、別にズバ抜けて頭が良い訳でも、特別に仕事ができる訳でもありません。むしろ、頭の回転や発想力では他の新卒メンバーの方が優れているかも知れません。
実際、4月の新入社員の飲み会の時に、彼女が「私、頭悪いのがコンプレックスなんです。同期はみんな頭いい大学ばかりだし、、、どうやったら自信持てるんでしょうか?」と悩みを相談してきたのを思い出します。
じゃ、そんななぜ彼女が抜擢されたのか?
答えは簡単で、「彼女が手を挙げたからです」
正確に言うと、彼女が興味レベルで「私もミャンマーに行きた~い」と手を上げた訳じゃなくて、絶対私に行かせてくれと「名乗りを上げた」んですね。
「先輩とかうるせ~、私に行かせろ!」と。(笑) そこには、やはり彼女の圧倒的な決意があった訳です。詳しくは、彼女のプロフィールに書いていますが、彼女は高校生の時に、発展途上国で貧しい暮らしをする農家たちを助けたい、彼らが農業で食べていけるようにしたい、という夢をいただき、その夢をかなえるためんに農大に入りました。
そして、大学の時には1年間インドの貧しい農村に住み、彼らと一緒になって生活もしました。彼らが農業で暮らせるようにするんだ。そんな想いを持ってボーダレスにやってきました。そんな彼女だから、面接のときも情熱にあふれていました。
ボーダレスの採用基準は正直かなり厳しいと言われていて、実際こんな弱小会社にも毎日入社希望の応募が来ていますが、残念ながらほとんど僕の最終面接まで来る人はいません。実際に彼女も正直能力ベースではギリギリラインだったんですが、彼女の農業に対する情熱はずば抜けていて、その熱い情熱に私も即決採用でした!
入社してからは、オーガニックハーブを販売しているAMOMA社に配属となったので、僕が直接指導していた訳ではないですが、彼女の「一刻も早く力をつけて、農家のもとへ行くんだ」という決意は並々ならぬものが傍目でも感じられました。いわゆる、「気迫」ってやつですね。
僕も今まで何人も採用し教育し、抜擢してきましたが、
Corvaの中村しかり、AMOMAのタカシしかり、すごいスピードで成長していく人間に共通するのが、この「気迫」です。やっぱり、ただオフィスにいても気迫がみなぎってるんですね。
この気迫は自分に対する「強烈な危機感」「圧倒的な向上心」から来ていて、そして、その根本にあるのがやはり「夢・志」なんです。
「この人生でやり遂げたいことがある」。そう志を持った人間は初めて時間が有限であるということに気付き、そして現状の自分の実力の無さに危機感を覚える。その強烈な危機感こそが、圧倒的な向上心につながっていくのだと思います。
単なるスキルアップとかやりがいとか言ってるヤツには到底及ばない気迫は、自分の人生をかけて実現したい志があるから生まれるんだと思います。ボーダレスでは、この『志』というものをとても大切にしています。
僕は皆に志を持てと言っています。志が見つかったら、人生半分成功したようなものだと。だから、志がないやつは、命がけで探せと。実際に志を持てというのは、とても厳しい言葉だと思いますが、これだけは、会社や僕といった他人には与えることができないから、一生懸命自分で探すしか無いんです。そして、一生懸命探せば必ず見つかるのが志です。
「自分の人生に多いに期待すること」「そして人生を有意義に過ごそうと決意すること」そしたら、その先には、自分の琴線に触れるテーマが必ず見つかるはずです。若くして志を見つけられた人は確かにラッキーかも知れませんが、たまたま見つかったんじゃない。そんなもんいきなりポンッと見つかる程、人生甘くない。
でも、志なんかそう簡単には見つかるもんじゃないと言っている人ほど「志を探す努力」を本気でしていないのが事実です。むしろ、「見つけないようにしている」というのが正しいかも知れません。でも、やっぱり人生を有意義に生きたいと思えば、夢や志があった方が楽しいと僕は思います。皆さんも是非、探してください。本気で見つけようとしたら、必ず見つかるんです。
探す努力を続けることが大切。そして、ひとたび自分の志を見つけたら、その実現に向けて邁進する。誰にも負けない努力をする。そんな愚直な生き方をラディッシュからは改めて学ばされました。
たばこ栽培で苦しむリンレイ村。この村を彼女は救いにいきます。
今回ラディッシュがオルタナで記事になっていたので、この彼女について書きましたが、彼女の同期の中にも彼女に劣らず気合いの入ったメンバーがたくさんいるので、次は誰を紹介できるか楽しみです!そして、一人でも多くの社会起業家と共に社会を創っていけるように、私自身もラディッシュを見習って、改めて今日から愚直に努力を重ねていきたいと思います。