(以下、ABROADERSより転載)

アジア最後のフロンティアと言われるミャンマー。
多くの日本人がこの国で一念発起しようと訪れる中、生き残っていく人と去っていく人がいます。
今回は、私がミャンマーで働くようになって、ここで生き残るために大事だなと感じたことを紹介したいと思います。

諦めずに進んでいく志

私が所属する会社では、ソーシャルビジネスに関して「何かをやり遂げたい」という志のある人材を求めています。強い志がある人の方が、壁にぶつかっても物事を途中で諦めず、目標に向かって進んで行けるからだと思います。

海外で生き残っていくために最も必要なこと、それは「志」ではないでしょうか。

海外で働いた人であれば、きっと誰しも一度は挫折感を感じたことがあるはず。なんだか納得いかないことがたくさん起こり、途中で諦めたくなる気持ちになることが多々あります。

前回の記事でも書きましたが、日本ではあり得ない問題が起ったり、現地スタッフや顧客とのコミュニケーションが円滑にできずに、心が折れそうになる時も。日本人同士ならなんとなく分かり合える部分も、海外ではそうはいきません。
反対にミャンマーにいない日本のスタッフに現地のことを理解してもらうのもとても大変です。板挟みのような気持ちで、どこにも理解されずに苦しい時もあります。

私がミャンマーで仕事を始めてから、現地で起業した人や駐在の人たちにたくさん出会いました。そして、その中で志半ばにしてミャンマーを去って行く人たちを見て、寂しく思いました。
「この国のやり方についていけない」「日本人の自分が何をしていいかわからない」もちろんその国々で上手くいかないことはあると思います。

それでも初めはきっと、ある程度の困難を承知の上で、海外で働くと覚悟を決めてきたのではないでしょうか。

誰もが未来に希望を持てる世界を作りたい
これが私の志。きっかけはインドの貧困を目の当たりにしたことでした。

発展途上国の貧困問題を抱える人々は、夢や希望があってもそれを叶える機会さえ手に入れることが難しいように思えました。
日本という先進国で何不自由なく生きていた私は、この問題について何かしなくてはならないと強く思ったのです。

それ以降時間があれば途上国のスラム街を訪れるようになり、知れば知るほど問題は彼ら自身だけでは解決のしようがなく、外部の力を得てはじめて解決していけるのではないかと感じました。

ミャンマーに来ることが決まった時も「やっと海外で働ける!」というワクワクと不安の中、覚悟を決めてやってきました。初めは「日本人1人でミャンマーに来て何がしたいの?」と不信がられたり、誰の助けもない中でひたすら前を見て進んでいくしかありませんでした。
それでも私が諦めずに進んでいくのには、揺るぎない志があったから。これはきっとどの国にいても、どの会社に所属しようと変わらないと思います。

そうした志を持ち、事業が開始してから約1年。挫折しそうなことも、悩むこともあります。

BORDERLESS LINKが活動しているエリアは、UNDP(国連開発計画)のような大きな組織がプロジェクト半ばで撤退してしまうほど、事業をやるには難しいところだと言われています。

しかし、挫折しそうな時こそミャンマーの村人の生活をなんとか良くしていきたいという自分自身の志を思い出すことで、「やってやる!」と力が湧いてきます。
そして今では、志を同じくし共に進んでいける現地の仲間もできました。

スキルは後からついてくる

いきなり海外に出るとなると不安に感じる人も多いと思います。
ただ正直、英語や現地語のスキルなんて現場で働いていれば必要に駆られて出来るようになると思っています。
「事前に日本でビジネススキルを身につけよう」と思っている方もいるかもしれませんが、求められるビジネススキルはその国によって全然違います。現場でやりながら学んでいけばなんとかなるものです!
やはり諦めずに続けることが大事で、必要なスキルは現地でいくらでも身に付けることができます。

海外で働きたいと一歩踏み出すみなさんには、途中で諦めずに自分のやりたいことをやりきってほしいです!

◆関連記事◆