
ハーブティーから見える世界!の第2弾★
今回は作り手!つまり農家さんの話をしたいと思います。
(第1弾はこちら)
前回のブログで、
「どうやって育てているか、誰が育てているか。どんな想いで育てているか。そんなことを知るだけで、食べ物が身近に感じる。
食べ物を作っている人。土。水。畑。そしてそれを売る人。運ぶ人。
その1つ1つにストーリーがあるのだ。」
と書きましたが、本当に1人1人ちがうストーリーがあります。
農家が抱える貧困問題
Linlea村に行ってハーブ栽培をしている農家さんの畑を回ると、どの農家さんもイキイキと働いているのが目に入ります。
でもその裏には小さい子どもを出稼ぎに行かせるしかない現実や、農薬を買うために借りた借金が山のようになりどうすることもできなくなってしまった人。病気になっても薬を買えない人。学校に通えない子ども。
日本ではあまり考えられないような現実を抱えてる人がほとんどでした。
そんな生活が少しでもよくなるように、農家さんの所得を安定的に支えられるように始めたのがハーブ栽培です。
95名の農家さんが、ハーブを栽培
(95名の農家さんが全員集まってのミーティング)
2年前からハーブ栽培事業をスタートさせましたが、2年前はハーブを聞いたことがなければ、オーガニックという言葉も知らなかった人がほとんどでした。
最初は家々を回ってハーブの説明、農薬を使わないことはどういうことなのか。という説明をするところから始まりました。
ハーブ栽培の提案を始めて今年で2年目。
1年目は43名だったのが、今は95名にまで増えています。
そしてハーブ栽培に興味を持った人が毎日畑に来るようになりました。
ボーダレス・ファーマー
95名の農家さんのうち、タナペの栽培をやめて、ハーブ栽培だけを行うようになった農家さんが8名います。
私たちは彼らを「ボーダレス・ファーマー」と呼んでいます。
そんなボーダレス・ファーマーの皆に話を聞いてみました。
Q.ハーブ栽培を始めたきっかけは何ですか?
A.タナペは収穫したものを乾燥して市場に出します。この乾燥をするために山の木をたくさん伐採します。
何十年も続いたタナペの栽培で、Linlea村の山から緑がなくなってきました。昔は水がたくさんあったのに、今は乾季になると水もなくなります。
ハーブ栽培は、山に緑を戻すために始めました。
(一見自然豊かに見えるLinlea村では、森林伐採で木々が年々減少している)
また、違う農家さんは言いました。
「農業をすることで、食べる人が喜ぶことがしたかった。ハーブを作ると日本の妊婦さんやお母さんたちの役に立てる。
そうやって私が作ることで相手が喜んでくれるのが分かると、とってもうれしいしやりがいに繋がる。」
Q.ハーブ栽培で生活が変わったことは?
A.「子供が出稼ぎから帰ってきて、一緒に住めるようになった!」
「古かった家を直すことができた!」
「借金が返せなかったので畑を売るしかなかったが、売らなくてよくなった!」
話を聞いてみると、農家さんがハーブ栽培を始める背景には自分の生活だけでなく、村の自然環境まで考えていることに驚きました。そして、農家として人が喜ぶものをつくるという気持ちに、このハーブ栽培が繋がっていることを実感し、事業を始めてよかったと改めて思いました。
話を聞いた後は、実際に農家さんの畑を見て回りました。
2年目になる今年は栽培の仕方も分かってきて、自信もついてきました。
みな堂々と畑を案内してくれます。
「私の畑は皆より大きいレモングラスができるんだ!ボカシを自分で作って撒いたり、色々工夫をしてるからね!」
そう誇らしげに話してくれる農家さんの畑を見てみると、他の人より立派にレモングラスが育っていました。
色々な工夫をして、手間ひまをかけて栽培しているのがすぐにわかりました。
ハーブを栽培する農家さん。
そしてそれをサポートする、畑のスタッフ。
少数民族の言葉が分からなかったスタッフも、村に住みながら働いて今では村人と家族みたいになりました。
来年はもっと農家さんを迎え入れられるように、Linlea村だけでなくもっと多くの村で事業を拡げれるようにしていきたいと思っています。
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